ギャンブルに絶対勝つ方法

[マーチンゲール法]

本当にふと思い出したのですが、先の宝くじのようなギャンブルとは到底言えないような極悪商品はさておくとして、一般的なギャンブル(ルーレットなどがそうだろうか)には必勝法が知られています。名前を失念していましたが、ネットで調べてみるとマーチンゲール法とよばれているようです。

やり方は極めて簡単です。勝つまでやりつづける。これだけで。もう少し補足して言えば、全体の負けを取り戻せるように、賭け金を大きくしながら賭け続けるという方法です。例えば勝率50%で当たれば倍のゲームであれば、1ドル賭けて負けたら次は2ドル、4ドル、8ドル、16ドルと掛け金を倍にしていけば良い。いつか、1ドル取り戻せる日が来るわけで、それをひたすら繰り返すというわけです。

そんな馬鹿なということで、現実的にはいくつかの問題があることは言うまでもありません。一つは、通常のギャンブルは胴元が存在するということです。これは宝くじも当てはまりますが、掛け金から胴元が一定金額を天引きする仕組みの場合、賭けの総額と配当額にずれが生じてしまいマーチンゲール法はうまくいかなくなります。

もっとより現実的な問題は、掛け金の限界です。勝率50%であればなんとかなるかもしれませんが、負け続ければ当然掛け金はどんどん大きくなってしまいます。そのうち負担しきれない金額になりかねない。

[当然の問題]

さて、マーチンゲール法は僕の知る限り最強に近い方法ですが、こうして現実的には問題があります。そこでなお勝とうとすれば、マーチンゲール法を修正するよりも、こうした問題そのものを局所化する試みが必要になるように思います。

一つ目の胴元の問題は、ゲームの選択の問題です。胴元がどれだけ持っていく設定なのかを確認することで、事前に割のいいゲームとわるいゲームを選別することができます。ひつこいようですが、宝くじは悪いゲームの典型です(笑。

二つ目の問題は、掛け金をできるだけ小さく設定するという方法で対応できるように思います。もちろん、無限に負け続ければ、いかに最初の掛け金が小さくともその額は大きくなります。それはそうなのですが、それでもできるだけ小さく設定しておくこと、これが現実的には重要な対応でしょう。

[ビジネスへの応用]

こんなことを思いついたのは、別にギャンブルを考えていたからではありません。ビジネスでも同じだろうと思ったからです。例えば起業をする際、うまくいくかどうかを考えてみるとわかりやすい。このさい、絶対にうまくいく方法は、うまくいくまで続けるという方法でありそうです(と、昔偉い起業家の方が言われていた記憶がある。全くその通りだと僕も思う。)

だが、現実にはそうそううまくはいかない。理由は、マーチンゲール法と同じようにみえます。もちろん他にも理由はありそうだが、胴元が不当に持っていくゲームに参加しようとしているか、掛け金の大きさが早晩致命的になるという可能性は決して低くないでしょう。

もちろん、もっと根本的には、勝てる確率も、結果としてのリターンも確定的ではない、ということも忘れるわけにはいきません。けれども、そうした根本的な問題はおよそ問いようがないのだから、事前に議論することには意味がない気がする。自身にできることは、もっぱら二つ、胴元に気をつけること(これが結局、見えない確率の問題にも繋がるのかもしれない)、それからもう一つは、掛け金をできるだけ小さく始めることかなと思います。
とまあ、むしろ勝負するときには一気にいけという話もあるからはっきりとはいえないのですが、大事なことかなと、なぜかふと、今、思った次第でした。

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2011年08月14日 | Posted in エッセイ | | Comments Closed 

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