『マーケティングをつかむ 新版』(有斐閣、2017)を用いたケースディスカッションに関する新しい使い方(先生向け)


マーケティングをつかむ 新版』(黒岩健一郎・水越康介、有斐閣、2017)

2012年に刊行しました書籍『マーケティングをつかむ』が改訂され、新版になりました。大学学部生向けの標準的なテキストですが、他にはあまりない特徴として、ケースディスカッションを念頭において製作しています。初版からこのスタイルをとっていましたが、新版にあたり、より強くケースディスカッション仕様を前面に押し出しました。ご覧いただければわかると思いますが、初版では各ユニットの最後に載せられていた架空のショートケースは、今回は各ユニットの最初に載せられています。本書では、各ユニットのキーワードと具体的な利用について、ケースディスカッションを通じて学ぶことができます。下の図はケースのイメージです(初版)。

さらに、初版では限定的に運用していた各ケースと書籍の切り離しについて、キンドル版を利用することでより容易に利用できるようにしました。上記の大学学部での利用については、これまで通り書籍を購入いただくことで、受講者がケースとユニット理論をそれぞれ参照しながら学ぶことができますが、アマゾンのキンドル版を利用する場合には、ユニット理論を参照せずに受講者にはケースだけを考えてもらい、その後で理論をレクチャーすることが可能になります。受講者としては書籍1冊をまるまる購入してもらう必要がない(ケースは一つ100円の予定です)のと、受講者が事前にユニットについては読まないので、ディスカッション中やディスカッション後にユニット内容を紹介できるというメリットがあります。以下では、レクチャーする側である先生向けに、この新しい使い方を説明します。

1.『マーケティングをつかむ 新版』を一冊購入する。

ひとまず書籍を購入します。現在は、紙媒体のみの販売ですが、将来的にはこちらもキンドル化される予定です。

2.必要に応じてケースディスカッション・ティーチング・ガイドを有斐閣にお願いする。

書籍の「はしがき」のところにも書いてありますが、ケースには大枠の手順をまとめたティーチング・ガイドが用意してあります。こちらは非売品となりますので、必要に応じて直接メールなどしていただくことになります。自身で方針を定められる場合には不要です。

3.該当するユニットで紹介されている理論を確認しながら、利用するケースを決める。

ここからが実質的な作業となります。各ユニットは、基本的なマーケティングのテーマに沿っています。セグメンテーション、マーケティング・ミックス、あるいはもう少し戦略的なブランディングや関係性マーケティング、それからマーケティング・コンセプトなども含まれます。書籍上は、全部で26ユニット、26ケースがありますので、説明したいものや使いやすそうなものを選択します。

4.決定したケースを受講者に伝え、事前に、アマゾンで購入してダウンロードしてもらう。

まもなく、26ケースの全てがアマゾンのキンドル版として販売される予定です。いずれもA4で1枚もないショートケースで、一つ100円になります。数週間前に告知して、事前に回答をゆっくり考えておいてもらうこともできますし、逆にちょっとしたセミナーにおいて、その場で購入、ダウンロードして読んでもらい、その場で少し考えて議論に参加するということも可能です。

5.当日、ケースディスカッションを行い、ユニットの内容を紹介する。

当日のケースディスカッションをどう行うかは自由です。先ほどのティーチング・ガイドに沿って展開することもできますし、独自の方向性を考えることもできます。いずれにせよ、ユニットとの対応を説明することで、単にケースを考えたというだけではなく、その背後にある理論を学ぶことができます。

6.うまく使えそうであれば、リピートする。

他のケースも同じように利用することができます。


2017-12-27 | Posted in エッセイNo Comments » 

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