白いぼうし

「これは、レモンのにおいですか。」
「いいえ、夏みかんですよ。」

状況と記憶が一気によみがえる一文。小学生の時の国語の授業で読んだなと思う。
レモンか、あるいは夏みかんか、どちらかわからないけれど柑橘系のにおいが確実に広がる。
文章の書き方としてもとても印象的で、カギカッコの会話から始める作文を、たしかこの後しばらく真似していた。

思いがけず、うちの子が音読の宿題があるというのではいはいと聞いていたら、まさにこの一文だった。
白いぼうし。タイトルも覚えていなかったし、内容もほとんど覚えていなかったけれど、
聞いて思い出した。運転手は松井さんだった。モンシロチョウがでてくる。
今聞けばいよいよかなり凝った展開になっている。

何か言わねばと思って、「米津玄師のLemonを思い出すね。」と感想してみたのだけど、
「はぁ?全然違うし。」と言われてしまった。
確かに、広がるにおいは違う。

「夏みかんだし。」とさらに言われた。


2019年04月11日 | Posted in エッセイ | | No Comments » 

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