「100%返金保証」成功のワケ

こんにちは。久しぶりの登場です。斉藤です。
高校の最寄り駅の近くにあった大手スーパーの西友さん、当時は大変お世話になりました。
西友はCMやキャッチコピーが面白くて個人的にすごい好きで、さらにスーパーでは珍しく24時間営業というところも魅力です。
そんな西友の「生鮮食品満足いただけなければ返金保証」についてご存知でしょうか?

これは西友が2014年4月1日より始めたもので、購入した生鮮食品に不満があれば理由を問わず全額返金を行うというプログラムです。このサービス、お客さん側としてはメリットしかないですが、企業側としては返金保証を目当てとしたお客さんが殺到し、デメリットしかないのでは?と思いました。
しかし、プログラムがスタートしてから返金を求めるお客さんが殺到することもなく、以前とほとんど変わりないそうです。この成功の理由は何でしょうか?
2008年にウォルマートの完全子会社になった西友は「KY(カカクヤスク)」というコピーをもとにインパクトあるCMを展開しました。(当時、KYは「空気が読めない」という意味で流行ったこともあり、インパクトの後押しとなったようです。) 

店頭には競合よりも圧倒的に安い商品が並ぶようになり、お客さんの中で西友は「低価格」という印象が定着しました。お客さんが西友から離れない状況が完成しました。この状況こそが、「100%返金保証」プログラムの実施につながったのでした。仮に、悪意あるお客さんが理不尽な理由をつけて返金してもらおうとしても、その後の生活で西友に行きづらくなることはお客さん自身にとってむしろマイナスになるのです。
また、人間は自分が行った購買行動を出来るだけ肯定しようという心理が働きやすい傾向にあるようです。わざわざ返金手続きをするということが面倒だという人もいます。
西友は、”お客さんにとって西友が欠かせない存在”という仕組みをうまく作りました。この「100%返金保証」というプログラムも、お客さん側からすると西友の生鮮食品への自信、そしてお客さんへの信頼にも見えるのです。
企業のマーケティングにおいて、新規顧客を獲得するマーケティング戦略も大事ですが、顧客を固定化やリピーター化し出来るだけ長く、多く利用してもらうことも非常に大事です。

 
…私も完全に西友のリピーター化してましたね。高校時代、帰りによくアイスを買って食べてたのが懐かしいです。ただ、西友はラインナップがいつも一緒だったので食べたいものが無い時はコンビニに行ってしまいましたね。ごめんなさい、西友さん。笑