セイコーマート

こんにちは。3年の大賀です。

皆さんはよくコンビニに行かれると思いますが、コンビニエンスストアの顧客満足度を知っていますか?実は、サービス産業生産性評議会調査の顧客満足度1位は、業界最大手のセブンイレブンやローソンではなく、北海道を中心に展開するセイコーマートというコンビニエンスストアがここ数年間キープしているのです。

ということで、今回はなぜセイコーマートが人気なのか4Pを使って分析していきたいと思います。

 

〇Product(製品政策)

店内には、地盤である北海道産の食材を使用した食品がたくさん置いてあります。生乳、野菜、お米など北海道尽くしの商品が並んでいます。自社で経営する農園や、漁港から直接買い付けて揃えています。食品から日用品までセイコーマートのオリジナル商品を中心に、品数も非常に多く、道民に愛されています。

また、北海道での単身世帯の増加や高齢化が進んでいることから、セイコーマートはお惣菜に力を入れています。100円惣菜といったプライベートブランド商品が大人気です。店内に併設された「ホットシェフ」と呼ばれる厨房で弁当、おにぎり、ホットスナック、パンを手作りし、温かいまま販売しています。お米を厨房で炊き、パンも厨房のオーブンで焼いています。他社に先駆けて、1994年に「店内調理」を始めましたが、これほどの規模で行うコンビニチェーンはありません。寒い北海道ならではの戦略ともいえます。このように、商品で圧倒的な差別化ができていると言えます。

 

〇Price(価格政策)

セイコーマートは、100円惣菜をはじめとして、低価格を実現している商品が多いです。この理由は、原材料の調達から製造、物流、販売の流れを自社グループで担っていることにあります。また、生鮮品それぞれに契約農家がいることで、農家から直接食材を仕入れることができます。このように中間コストを徹底的に削減することで低価格を実現しています。

特にワインは、ヨーロッパ各国からの「自社直輸入品」であるため、500円で購入できるためワンコインワインとして、とても売れています。

 

〇Promotion(プロモーション政策)

セイコーマートは、他社にあまり見られない新聞広告による特売チラシや特価品などの広告が多いのが特徴です。毎週水曜日に生活必需品のクーポンがついたチラシが発行され、道民の生活を応援しています。セイコーマートでは、他社に先駆け2000年から顧客のクラブカードを始めました。その会員データにある住所、年齢、性別のような個人情報を登録してもらい、ある店舗にどの地域からどのようなお客さんが来たのか分かるようになっています。クラブカードから得たデータを活用して、他社との競合に負けているエリアに重点的にチラシを配っています。

テレビCMは、北海道を中心に流していて北海道に縁のある人物が出演しています。より親近感の湧く地元密着型の広告で、販促活動をしていることが分かります。

 

〇Place(流通政策)

コンビニチェーンとしては日本最古参で、1971年に札幌で1号店を出店しました。現在では、北海道で1101店舗、茨城県85店舗、埼玉県11店舗を展開しています。店舗数は、セブンイレブン2万286店、ローソン1万4083店と、圧倒的に負けています。しかし、北海道に限ると、店舗数はセブンを抑え、堂々の1位です。

さらに、セイコマートは24時間営業を基本としていません。北海道は広大で、過疎地が多いため24時間営業をすると採算がとれないため、来店が見込める時間帯を中心に営業をすることで、収益性を上げています。また、店舗の大半がオーナーを必要としない直営店であるため、オーナーがいない過疎地域でも、本社の意向で出店できます。最近では、過疎地域にも積極的に進出しています。買い物に不便を感じる住民や存続が危うい自治体からの出店依頼に応えて、深く地域に根付いています。

 

このように、セイコーマートはコンビニ業界で「ニッチャー」として成功している企業といえます。特定のセグメントである北海道を中心に集中戦略をとり、大きな利潤を上げていることが分かりました。皆さんも北海道に行った際、訪れることをおススメします。

参考

http://news.livedoor.com/article/detail/14731552/

https://www.seicomart.co.jp/

 

 

 

 

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