出版形態

こんにちは!新3年の鈴木です。

先日森見登美彦氏著の『熱帯』(文藝春秋 2018年)という作品を読んでいた時にふと思ったことを今回の題材にしてみようと思います。

作中では多くの人物が『熱帯』という最後まで読んだ者はいないとされる幻の本の謎を追うことになるのですが、そこで「一般に流通していないということは自費出版なのではないか。」というような会話が出てきます。その時に出版形態にはどんなものがあるのだろうか、という疑問が浮かびました。ということで書籍の出版形態について分析していきます。

出版形態の分類としては大まかに商業出版・自費出版・オンデマンド出版・同人出版・電子書籍の5つが挙げられます。(分類の仕方によっては他の形態もあるかも知れないです。)

商業出版はもっとも一般的な出版形態であり出版社が費用を負担します。代わりに本の売り上げから利益を受け取り、著者には印税が支払われます。

2つ目の自費出版は費用を著者側が負担するという方式です。その分だけ著者の自由に書籍を作ることができます。売り上げ一冊ごとの還元率は商業出版よりも比較的に高いのですが、利益を上げるには何千部もの売り上げが必要になります。また自費出版の中でもブランディング出版と呼ばれ企業や経営者がブランドアピールの為に行う出版も存在します。

オンデマンド出版はAmazonなどの印刷と配送の両方が可能な企業が行なっているもので、ネット上に本のデータを置いておき注文が入った分だけ印刷して発送することで本の在庫管理などの問題を解決しています。欠点としては大量印刷には向かないことが挙げられます。

同人出版はいわゆる同人誌と呼ばれるもので自分たちで印刷して販売も行います。費用も売り上げも全て自分次第となります。

最後に電子出版についてですが、電子出版では紙に印刷することはなく電子データのまま配信を行います。例としてはAmazonのKindleがあります。ただし権利関係の手間がかかるなどの問題が存在します。

出版形態に関して分析して感じたことの一つは、自費出版は商業出版などと比較して費用を著者自らが負担する必要があるため利益が生じづらく、広く流通させることはやはり難しいということです。
もう一つはオンデマンド出版や電子出版といったネットを利用した出版形態が発展してきているということです。出版する側の視点で捉えることで新たな発見がありました。まとめとして、どんな出版形態にもメリット・デメリットはあるのでそれぞれについてよく知ることで最適な選択肢を選ぶことが大事だと思います。

参考サイト

出版形態の5種類〜商業出版・自費出版ほか


https://hansoku-legend.jp/on-demand-printing-feature/

電子書籍を出版する2つのデメリット

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