出版社系漫画アプリNO.1の秘訣

こんにちは。3年の小林です。

突然ですが皆さん、漫画は読まれますか。僕は漫画が好きで昔からよく読んでいるのですが、今回はそんな漫画業界で近年勢いがある“漫画アプリ”に関する話題を取り上げます。一口に漫画アプリと言ってもその種類・数は非常に多岐に渡りますが、そんな中で私が注目したのは「少年ジャンプ+」です。

 

「少年ジャンプ+」は2014年から集英社が配信を開始したアプリサービスで、そのサービス内容は「週刊少年ジャンプ」等集英社が発行する漫画雑誌の電子版の定期購読サービス、過去に「週刊少年ジャンプ」に連載されていた人気漫画の掲載、「少年ジャンプ+」オリジナル作品の掲載等があります。

今回、私が調べた中でジャンプ+のサービスには他の漫画アプリのサービスと比較して特徴的な点が2つ見られました。

 

1つ目は、フリーミアムの「フリー」部分の大きさです。

まず前提として、殆どの漫画アプリは「基本無料・一部課金コンテンツあり」という「フリーミアム」の形式でサービスを行っています。今回着目したのは、その無料部分です。キャンペーンを除き、小学館の「サンデーうぇぶり」では各漫画の第1話~3話まで無料、講談社の「マガポケ」では各漫画の初期エピソード(3~5話分)無料といったように、多くの漫画アプリでは各漫画の第1話から数話分を無料で公開し、それ以降を有料アイテムや広告閲覧(回数制限あり)によって読むことが出来るシステムを採っています。

それに対し、「ジャンプ+」では「初めて読む漫画は1回限り全話無料」としており、無料でその日のうちに第1話~最新話までを読むことが出来るようになっています。この点について細野編集長は「まずは漫画を多くの人に読んでもらうことが大切だと考えた」と説明しています。課金分や広告からの収入に頼るよりも、まずは「面白いマンガが載っている場所だという認識」を広める狙いがあります。

 

2つ目は、ユーザーと共に価値創造を行うシステムです。

ジャンプ+は昨年11月、「インディーズ連載枠」を創設しました。これは集英社が配信している別のアプリサービスである「ジャンプルーキー!」においてアマチュアのユーザーが投稿した漫画作品の中から「ジャンプ+連載争奪ランキング」で1位を獲得した作品が、ジャンプ+で実際に連載されるというシステムです。

この企画の特徴は、誰でも作品を投稿する事ができ、ランキングは読者による閲覧回数で決まるという点です。つまり、アプリのユーザーが自らの手で新たな作品を作り出し、他のユーザーが自身の手で連載される作品を決め、集英社は作者に原稿料を支払うというユーザーと出版社との連載作品の「共創」の形がここには出来上がっています。これからのデジタル時代のマーケティングにおいて重要とされる「顧客との価値創造」が意識された取り組みだと感じました。

 

以上の様に、「ジャンプ+」では「ジャンプは真っ先に新しいことをやろう」というジャンプの気風に沿った革新的な取り組みが為されています。その甲斐もあって、現在出版社系漫画アプリでアクティブユーザー数はNO.1であり、「SPY×FAMILY」や「怪獣8号」といった人気作も次々生み出しています。皆さんも是非お気に入りの作品を探してみてください。

 

参考:少年ジャンプ+|人気オリジナル連載が全話無料!の最強WEBマンガ誌 (shonenjumpplus.com)

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