食べて!

 

こんにちは!3年の鮎澤です。

 

緊急事態宣言の延長も発表され、なかなか思うように行動できない日々が続いていますね。休業や時短要請など、飲食店への影響もますます大きくなっていると思います。そこで今回は、飲食店を少しでも助けられるかもしれない、フードシェアリングサービスについてご紹介します。

「TABETE(タベテ)」というアプリをご存じですか?最近いくつかのメディアでも紹介されていて、耳にしたことがある方もいるかと思います。これは、2018年に株式会社コークッキングが開始したサービスで、まだ安全に食べられるけれど店頭で売り切ることは難しい、廃棄の危機にある商品を、アプリユーザーにお得にレスキュー(購入)してもらう、お店の“「食べて」を食べ手につなぐ”コンセプトでつくられています。

現在利用者は増加しており、登録店舗は1500店舗、ユーザーは36万人を超えています(2021年3月現在)。2021年1月には、マッチング件数(出品された商品が購入された件数)は8000件を超え、1ヶ月で約4.1トン相当の食品ロス削減を実現しました。また、マッチング率(出品された商品の総数に対する購入された商品数の割合)も過去最高を記録し、都内の一部地域(池袋駅や渋谷駅など)では、8割を超えています。このサービスの普及には、コロナによって飲食店の困窮が目に見えてわかるようになったことや、近年の環境への関心の高まりが関わっていると考えられます。

ユーザーは、登録したら現在地や駅名から周辺で助けを求めているお店を検索し、アプリ内で決済します。そして、指定時間にお店に受け取りに行き、レスキュー完了という流れです。商品の購入代金はかかりますが、利用料や登録料などはなく、掲載商品はすべて250~680円と決められています。たとえば、1000円分相当のパンの詰め合わせや、ブッフェで余ってしまった惣菜、和菓子などがあります。商品をお得に買えるだけでなく、食品ロスの削減にも貢献できるのがいいですね。

       

飲食店は、初期費用と販売手数料(一食あたり150円)は必要ですが、月額掲載費用などはなく、本来であれば廃棄となってしまったであろう食材も利益に還元することができ、廃棄食材の処理コストも削減できます。そのため、食品ロスを防ぐために仕入れを減らし、結果的に販売機会を逃してしまうといったケースも避けることができます。また、環境に配慮しているエコフレンドリーなお店としてのイメージ向上や、アプリを通しての新規顧客の獲得にもつながります。

 

近年では、さまざまな自治体との連携も進めており、SDGsの一環である「フードロス削減」や、飲食店・生産者への支援、事業や店舗数のさらなる拡大を目指しています。しかし、まだまだ導入されている地域が少ないのが現状です。食材を無駄にせず、私たち消費者の食の多様な選択肢にもつながるこのサービスが、今後どのように展開されていくのか注目したいと思います。

ぜひみなさんも、飲食店の「食べて!」に応えてレスキューしてみてはいかがですか?

 

 

【参考文献】

TABETE – 食品ロスを削減するエコでお得なテイクアウトサービス

TABETE|エコにお得にテイクアウト | 株式会社コークッキング (cocooking.co.jp)

 

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