「ついにできたよ!」ハードレモネード ノメルズ

こんにちは。3年の山口です。

今回は、日本コカ・コーラ株式会社から6月21日に発売された「ノメルズ ハードレモネード」を紹介します!

(ノメルズブランド公式サイトより引用)

近年、アルコール市場ではレモン系の商品が人気を拡大させています。日本蒸留酒酒造組合が2019年に行った調査によると、調査の直近1年でレモンサワーを飲んだ人は全体の83.0%、飲む機会が増えた人は全体の38.2%を占めたことが明らかとなっています。また、Amazonの「チューハイ・カクテルの売れ筋ランキング(2021年7月1日付)」では上位10項目のうち9項目をレモン系の商品が占めるなど、その人気はまだまだとどまるところを知りません。

そんな中、コカ・コーラ社が「檸檬堂」に次ぐアルコールブランドとして立ち上げたのが「ノメルズ ハードレモネード(以下「ノメルズ」という)」です。既存ブランドの檸檬堂と異なる点はハードレモネード(レモネードにアルコールを足したアメリカで人気のお酒)という目新しいフレーバーだけではなく、何よりもその製品のターゲットです。ノメルズのターゲットはお酒の初心者である20~30代であり、「酔うため」ではなく「楽しく過ごすため」のお酒の飲み方を提案するブランドとなっています。

ターゲットの違いはCMからもよく伝わります。

 

檸檬堂は居酒屋、和風、本格派といった大人な雰囲気をアピールしているのに対し、ノメルズはフードトラック、アメリカン、ジュース感覚といったポップな雰囲気をアピールしています。

さらに、若者へのアプローチとしてSNSも積極的に活用しています。Twitterでは発売前からフォロー&RTによる製品プレゼントキャンペーンを行いました。これは、まだ認知度の低い新製品をRTで拡散してもらうことで、多くの人に認知してもらうことが目的なのではないかと考えられます。また、Instagramでは、万単位のフォロワーを抱えるモデルやアーティストに製品を紹介する投稿をしてもらうインフルエンサーマーケティングを行っています。

 

このように、同じカテゴリー(今回の場合はアルコール製品)に複数のブランドを所有することを、マーケティング用語では「マルチブランド戦略」と呼びます。今回の事例では、檸檬堂の開発で培った経営資源を新しいレモン系商品であるノメルズの開発にうまく活用されているのではないかとも考えられます。

低アルコール飲用者の増加とコロナ禍によりRTD(Ready to Drink:容器入り)アルコール市場が成長している中で、コカ・コーラ社が発表したノメルズ。果たして檸檬堂同様にヒットさせることができるのでしょうか?

【参考】
黒岩健一郎・水越康介(2018)『マーケティングをつかむ[新版]』有斐閣.
Amazon「チューハイ・カクテルの売れ筋ランキング」.
日本コカ・コーラ株式会社「コカ・コーラ社から、『檸檬堂』に次ぐ新たなアルコールブランドが登場!
米国で若者に人気のレモネードのお酒
『ノメルズ ハードレモネード』6月21日(月)から全国発売」(2021).
日本蒸留酒酒造組合「焼酎甲類の飲用実態に関するアンケート結果」(2020).
ノメルズ ハードレモネード.
檸檬堂.
食品産業新聞社ニュースWEB「檸檬堂に続くコカ・コーラの酒類ブランド『ノメルズ ハードレモネード』3品発売」(2021).
※Webサイトは全て2021年7月1日最終閲覧

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