スタンプカードのチカラ

とある飲食店にて。

バイト「では、3500円ちょうどお預かりします。あと、当店のスタンプカードはお持ちでなないでしょうか?」

客「持ってないです」

バイト「よかったら作っておきましょうか?」

客「いいです」

バイト「では、失礼します」

バイトが入口の店長にそのお会計を頼む、、、

 

どうも!お久しぶりです!経営学系3年の松浦です。

すっかり肌寒くなってきましたけれども、「何だこの会話は?!」と思った方もいらっしゃると思いますが、実はこのやりとりはバイトの僕の体験なのです。このあと僕は少し店長から注意を受けましたが、みなさんはわかりますか?

 

答えは、僕がお客さん相手にYes or  No の選択をさせたところです。

「作っておきましょうか?」ではなく、「作っておきますね!」と押して言ってほしいと言われました。なぜなら、そのカードを持っておくことでまた来店してくれる可能性は確実に上がるからです。財布にあるだけでも、広告力としても力があるということです。

ということで今回はスタンプカードについて調べてみました。

 

スタンプカードの役割は「次回来店の促進」「達成したことによる成果報酬」が主なことだとわかりました。電子化されたポイントカードだと「顧客管理」というのが主であるというのが違いですね。また、スタンプカードには有効期限がないものが多いというのも違います。なので、スタンプカードを使う業界は顧客管理の必要のない飲食、エステ、スポーツクラブなどで盛んだと考えられます。

 

この画像の上は銀だこのスタンプカードですけど、ゴールドカードなのです。3年前は赤カードだったのですけど、赤→銀→金という感じでランクアップして今に至ります。赤では20個たまると1舟サービスですが、金は10個で1舟サービスという感じで還元率が変わってきます。

下は南大沢駅の近くにある極壱というラーメン屋のスタンプカードです。こちらは貯めていく途中ごとに受けられるサービスが良くなっていきます。

どちらも貯めたくなる、行きたくなる工夫が施されていますね。また、特定の日はスタンプ二倍など、満点になると限定グッズを得ることができるなど、工夫して来店契機を増やしているところもあります。

 

スタンプカードを持つ顧客には次の3パターンあると考えられます。

1.スタンプカードがあるから来店する人

2.何気なくそのお店によく行っていたらスタンプカードが満点になり得をする人

3.そのお店が好きで、かつスタンプカードもあるから来店する人

1、3と2では会計時にスタンプカードを出す態度も「積極的に出す」と「言われてから出す」に分かれますね。また、2のパターンの人よりも1、3のほうがよりより一層お店に来てくれそうに感じます。1はスタンプカードに工夫が必要です。3は理想ですが、お店のサービス、商品にも工夫しないと達成できないので難しいです。

 

ただ、スタンプカードをつくることではダメで、その内容、特典が顧客にとって魅力的なものであれば、来店頻度は上がるし、双方にとって良いと思いました。電子化されたポイントカードとの違いを深堀りしてみるとおもしろいのかなと思いました。
 

齋藤孝『原稿用紙10枚を書く力』だいわ文庫、2007。

 日々文章がうまくなりたいと思っているわけですが、なかなか上達しないというのが実情です。書いては消し、書いては消しを繰り返し、結局一日に数行程度しか進まないということもよくあります。何とかならないかなと思いながら、一方で、ブログや、あるいはツイッターならば一瞬で書けるわけで、この差は何なんだろうと思ったりするわけです。

 原稿用紙10枚、ちょうどいい文量だと思います。原稿用紙1枚が400字だと思いますので、4000字。ワードのデフォルトのページだと、3ページぐらい書けば4000字になるのではないでしょうか。このぐらいの文量を、ブログやツイッターを書く感じで書けるようになりたい。

 いやいや、量よりも質が大事だと言うかもしれません。しかし本書によれば、むしろ量をこなすという目標から入ることで、徐々に質が伴ってくるのだと言われています。確かに、毎日とにかく量をこなすことによって、だんだんと書くスピードも速くなるでしょうし、こう書けばいいのだという型も分かってくるように思います。文章がうまくなりたいのならば、とにかくたくさん書くことだ、というのは一理ありそうです。

 たくさん書く、さらには質のいい文章を書けるようになる練習として、3つのキーワードを抽出し、その上でそれらをつなぐ論理を考えてまとめるというのも、面白い方法だと思いました。昔、自動書記のようなことを遊びというか練習でやっていて、とにかく適当に書いた一行目からはじめて、連想を広げて好きなことを書いてみるということをしていました。これだと、キーワードが1つしかないので、本当にどうなるか分からない。けれども、3つのキーワードを最初に思い浮かべて、それらをつなぐ論理を考えていけば、かなり安定的にいろいろなことを書ける気がします。

 なんにせよ、人のことは言えませんが、文章を書くというのはとても難しいことです。にもかかわらず、文章自体は誰でも書いたことがあるわけで、書けるわけです。多くの人は、それを特殊な能力だと思っていないような気がします。文章の書けない人のいかに多いことか。。。訓練することがとても大事なのだと思います。

 誰でも走ることはできますが、100メートルを9秒で走ることはほとんどの人にはできません。おそらく文章を書くということも、いい文章を書くことは、ほとんどの人にはできないことだろうと思います。そして重要なことは、ここでいう「いい文章」というのは、ノーベル文学賞を取るレベルのことではなく、原稿用紙10枚を書くレベルのことなのではないかと思った次第でした。

歯医者のセグメンテーション


歯科素材屋さん

日本に歯医者はいくつあるか?
先日聞かれてわからなかったのですが、答えは約7万。コンビニが約5万3千らしいので、コンビニよりも歯医者の方が多いことになります。確かに、あちこちに歯科ありますね(にしても、「コンビニより多い」という言葉は、いつの間にか量の多さを示す典型的な表現になりました。)

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コンビニより多い歯科医の数 ワーキングプア化するケースも
コンビニより多い歯科医が悲鳴! なぜ歯医者さんの給料は安いのか
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数が増えれば、当然のことながら競争も激しくなるわけで、給料が安くなったり、いろいろ問題がおきるということもあろうと思います。その一方で、競争に生き残ろうとすれば、例えば、マーケティングを考えようという話にもなるわけです。それはもちろん、がんがん宣伝しようということではなく、もっと基本的な話として、お客さんは誰かを考え、彼らが何を必要としているのかを考え直そうということが重要になります。

セグメンテーション。顧客は絞り込む必要があります。老若男女、誰にでも来てもらえる歯医者が理想的であるようにみえながら、もはやそういう時代でもないのかもしれない。例えば、ハーツデンタルクリニックは、サイトを見れば一目瞭然、男性には入りにくい歯科医です。とはいえ、逆に言えば、小さい子供や女の子は、例え遠方であっても、この歯科医に行きたいと思うでしょう。

子供が歯医者に行きたいと思う?!これは画期的なことです。普通子供は歯医者に行きたくないでしょうから。顧客が絞り込まれることによって、その顧客が何を必要としているのかがわかる。その顧客に答えるサービスが提供されることで、その顧客の満足がより高まる。競争を前提にするのならば、公共サービスのようにみえる活動であっても、顧客の絞り込みが重要になります。

もう少しいえば、先ほどの歯医者を他の歯医者がみれば、今度は小さい男の子向けのサービスや、あるいは逆に大人向けのサービスもまた選択史があることがみえてくるかもしれません。それぞれはセグメントを絞り込みながらも、歯医者市場全体としてはすべての顧客に答えられる。そういうことで良いような気もします。

ヨシタケシンスケ『りんごかもしれない』ブロンズ新社、2013。



ヨシタケシンスケ『りんごかもしれない』ブロンズ新社、2013。

 絵がかわいい。

 ついでに、ストーリーもいい。りんごに兄弟がいるかもしれないというくだりなどは、小さい子どもは絶対喜ぶと思う(この手のネタは、古今東西、こどもうけがいい)。

 あと余談として、大人も考えさせられる。どうして僕たちは、りんごをりんごとして知っているのだろう。常にそれは、りんごかもしれない存在であり、そうではないかもしれないはずにもかかわらず。触ってみても、ぐるぐる見回してみても、それから割ってしまったとしても、それは依然としてりんごかもしれないし、りんごではないかもしれない。

 もちろん、単なる懐疑の世界に入り込みたいわけではない。個人的な興味は、一つには、その懐疑の世界にあって、どうして僕たちはこれをりんごだと確信しているのかという論理であり、もう一つは、その懐疑の世界にあって、新しいものや価値を作り出すためには何ができるのかという論理である。

 一つ目の論理は、りんごはりんごであるというトートロジーな循環の中にある。絶えず問い直し、別の可能性を見いだしてもなお、それはりんごであるという強度。あるいは、やはりそれは流通の中にある。誰にとっても、それはりんごであるという強度。そう考えれば、もう一つの論理は、そうした循環や流通において見いだされるりんごではないかもしれない可能性を拾い上げ、合わせて、その可能性に別の名前を与えることとして捉えられるかもしれない。ブランド。

 といったことを考えさせられました。あとやっぱり最後のオチがとてもよかったです。りんごかもしれないという問いは、これはりんごであるorりんごではないという答えを要請しているわけでは、まったくない。思うに、こどもは、意外にも、このオチに耐えられるけれど、多くの大人は、耐えられない。

新しい店を探してもらうか、同じ店に繰り返し来てもらうか ローソン・スタンプラリー2015

このところ時々行われるコンビニのスタンプラリー。仮面ライダーとか妖怪ウォッチとか、あるいはセブンイレブンでもやっていますが、ちょうど今やっていたのがローソン スタンプラリーでした。

店舗を回ってスタンプを集めるとアニメのシールがもらえたりする子供にとってはゴージャスな企画ですが、一緒に連れ回される親は大変ですね(笑。スタンプだけもらって帰るのはちょっと気が引けたりするので、ついでにジュースの一つでも買おうかということにもなりかねません。

まあそんなこんなではあるのですが、以前のものといつの間にかやり方が少し変わったようです。確か2013年の頃は(うろ覚えながら)、10店舗ぐらいのスタンプを集める必要がありました。それはそれで面白くて、通常そんなに沢山の店舗に行くことはないので、ネットで店舗の場所を調べるわけです。そうすると、以外に知らなかった近場にローソンやセブンイレブンがあることがわかる。あー、こんなところにもあったんだ、的な発見があり、店舗の認知のようなものが期待できました。

一方、今回の2015年版は、スタンプの数は同じように見えながら、実は4スタンプで1ステージという設定になっているため、実質的には4店舗をぐるぐる回れば事足りるようになっています。沢山の店舗に行ってもらうという前回のアイデアとは違い、今回は、同じお店に何度も行ってもらうことを狙っていることがわかります。

最終的な売上に貢献するということを考えると、今回の方が有効のようにもみえます。4店舗であれば、自宅や仕事場から回れる範囲でもみつかるかもしれません。これらの店舗はいわば行きつけの店舗であり、この店舗を短い期間に3回程度訪れることになるわけです。店舗としても、なんとなく常連顧客の認知になりますし、顧客側としても、その繰り返しの行動がその後もつづくようになる、かもしれません。前回の10店舗以上だと、明らかにそのほとんどは一見さんになってしまうでしょう。それに比べれば(親の労力も含め)、いいかなと思った次第でした。

ちなみに、セブンはwifiを利用したポケモンの電子スタンプですかね。店舗数が多すぎますし、スタンプいちいち作って配っていたのではコストかかりすぎという感もあります。それぞれ各社の思惑や考えがあり、このあたりを調べてみるのも面白いかもしれません。

観察法はすごいのか?

こんにちは、中嶋未希です。
Sカレに向けた課題ということで、
著書「1からの商品企画」の第3章、観察法について考えようと思う。

まず、観察法とは、観察によって内側からの理解を重視する商品企画の手法だ。

人の言ったことや客観的な事実などのデータを用いて顕在ニーズを明確にするだけでは素晴らしいアイディアは生まれない。なぜなら客観的な「傾向」は分かっても、そこから自分ひとりでは思いつかなかったような画期的なアイディアに結びつけるのは難しいからだ。

競争力のある商品企画を行うには「言葉にされない人々の思い」、すなわち潜在ニーズに気づくことが大変重要である。
アンケート調査などは、多くのサンプルから「平均的」な人々の「傾向」を知ることに優れている一方で、少数派の意見は見過ごされがちだ。これが統計的な事実に従うだけでは潜在ニーズを拾えない最大の理由である。少数派の「極端」な対象のニーズをとらえることが、これまでにない新しい商品開発のヒントになると考えられる。

ここで頼りになる手法が今回のテーマである観察法だ。
観察法といってもただ観察をしていればいいというわけではない。55ページの例に挙げられた、とある会社のように、集めた写真から分かる事実を集計したデータを使ったところでそれは単なる統計値に過ぎない。その商品やサービスを利用している人自身も気付けなかったことを発見するのが観察法だからだ。

しかしここで疑問が1つある。
果たして本当に統計的な事実だけでは潜在ニーズを発見することできないのだろうか?
答えはNOだ。
私は統計データを出すうえで必要な「アンケート」の方法と内容で可能性は大きく変化すると考える。
皆さんは適性診断というものを今までにした経験はあるだろうか。私は先日、マイナビというサイトの適職診断をネット上で行った。同じような質問にいくつも答えた結果、私の性格、特性が診断される。確かにな、と頷けるような診断だった。そして最後に私に合った職業をいくつか提案してくれる。こんな性格の私にはこんな職種が合うのか、と意外なものもあり、とても参考になったと思う。

そこでだ。私はこれを活用、そして応用したい。
マイナビの例でいえば、こんな性格、特性の人が多いことがわかった、その人にはこんな職種が合うことがわかった、という統計、だけではなく、さらに、その結果をその通りだと思ったのか、意外だと思ったのか、そこまで聞き出してデータにまとめたらどうだろうか。具体的な商品企画でこの方法は試したことはないが、これからもし統計データをとるときには意識した質問を考えようと思う。

最後に、マーケティングはたくさんの手法を適材適所で用いて組み合わせることが大事だということを強調したい。結局のところ観察法は潜在ニーズの発掘に焦点を当てた手法であって、より競争力のある発想を得る手掛かりに過ぎない。その商品を企画するための基礎知識の習得には統計的なデータを採用することが前提条件であるし、これを使えさえすれば良いアイデアが生まれるという手法はないだろう。多方面からのアプローチを地道に行う努力をしたいものだ。

観察法とは?

こんにちは。佐藤です。

今回、Sカレの商品開発に向けて「1からの商品企画」という本から、観察法について考えてみたいと思います。

ここで、水越先生から挙げてもらった4つのことに注目してみます。

1.最後の一文「読者には、この会社の何が間違っているか、もうお分かりだろう。」の答え。

2.続きの一文「統計的な事実に従っても潜在ニーズをうまく拾えず」という理由。

3.テキストに反して、「統計的な事実に従っても、潜在ニーズをうまく拾える」可能性の考察。

4.結局の所、観察法で何ができるかについてのまとめ。

まず観察法がどういう目的で使われるかについて説明したいと思います。観察法とは、消費者が言葉にできないような思い、つまり潜在ニーズを発見する方法です。

1について、”商品の購入者から設置場所の写真を集め、「床に置いている人が一番多いことがわかりました」という「統計」をとるのに「観察法」を使用していた。”

この会社の間違いは、観察法というのは潜在ニーズを発見するものであって、統計から何が一番多かったかを調べるものではないこと。上記でも述べたように、観察法とは潜在ニーズを発見するもの。むしろ、少数派の部分に注目すべきである。

2について、統計的な事実というのは、多数派の特徴などを掴みやすいとは思います。それはつまり顕在ニーズであって、潜在ニーズは掴みにくいと考えてられるからです。

3について、これは単なる統計的な事実からでは、潜在ニーズを見つけるのは困難だと考える。

しかし、統計から多数派のデータではなく、少数派のデータに注目し、その違いの理由を探る。さらに、その少数派のグループで統計を取る。その中でまた多数派、と少数派分けて調査する。こういったことを繰り返していけばもしかしたら潜在ニーズを発見できるかもしれない。

だが、もしこの統計の人数が膨大な場合は非効率的に思える。やはり、潜在ニーズを探る場合には、観察法が効率は良さそうである。

4について、観察法では消費者が言葉にできない思いを引き出すことが可能である。この潜在ニーズから得られる発想は、市場競争力が高い製品を作ることができるかもしれません。しかし、観察法も商品開発の一つの手段であり、必ずしも成功するわけではありません。さらに色々な手段でアプローチしていくことが必要です。

観察法が導く答え

3年の森桶です。今回は「1からの商品企画」という書籍を使って観察法という商品企画のプロセスについて考察しました。先生から出された問いに対して自分なりの考えを書くという形で進めましたが途中から頭がこんがらがり非常に混乱しました。

観察法・・・商品企画において人の言ったことや客観的事実などの顕在ニーズではなく、言葉にされない人の思いである潜在ニーズを導く方法

統計を観察法と呼ぶことがなぜ間違いなのか。

(商品の購入者から設置場所の写真を集めた統計を批判している。)

 観察法の定義は言葉にされない潜在ニーズを読み取ることが目的である。

統計を取ることは一見これに当てはまるようにも見えるが、統計を取るだけでは潜在ニーズは汲み取ることが難しい。なぜなら、観察法には対象の基礎知識が必要だからである。対象についての土地勘がなければ、周知の事実を気づきと勘違いしてしまうことがあるからだ。統計を取ることに基礎知識は必要だろうか。さほど必要ではない。さらに今回の事例に関しては全く基礎知識がなくとも統計を取ることができるだろう。統計を取ることを観察法と呼んでいては、気づくことも浅はかなものになりかねない。

話を変えると、その基礎知識をもっている状態で観察を始めたと仮定する、するとその観察の方法として3つの方法が挙げられる。それは「見る」「頼む」「試す」である。今回の統計という事例で統計を取ることは、観察法の手法として「見る」が一番近いものだろう。

 「見る」は、無意識に実際の状況や前後関係の中で、人がどのような行為をするかを観察する手法である。と述べられている。

 統計を取ることも一見これに該当するようにも見えるが、統計を取ることは実際の状況や前後関係の中で変化がみられるのか疑問でもある。批判対象によるところもあるが、今回の設置場所といった場合には、前後関係にもあまり左右されるとも思わない。意識して決まった場所においているだけかもしれない。これでは顕在ニーズしか読み取ることはできないのではないか

要するに統計を取ったところで客観的な傾向が分かるだけでその深みにある潜在ニーズを求めることは難しいと考えられる。

なぜ統計的な事実に従っても潜在ニーズをうまく拾えないのか。

統計的な事実では先ほど述べたように顕在ニーズを拾うことになる。理由は基礎知識を考慮しない統計をとるだけでは表面的なニーズしか読み取ることができないからだ。

また、潜在ニーズとは本人すら気付いてないことであり、読み取るには自然な人間の行動を観察し、複雑な前後関係から見えなかった傾向を導く必要がある。統計的な事実は客観的な事実は導くが、そこから一人で思いつかないような画期的な発想は出てこないだろう。出てくることは誰かしらが思いつくような発想に留まるものだ。

統計的な事実では潜在的なニーズを拾うことはできないのか。

統計的な事実からは画期的な発想は出てくることは難しいと思うが、一つの手段としては有用になることもあるだろう。例えば多くのユーザーを調査するのが困難な場合、統計に基づきあるグループに属するユーザーを限定的に調査することも可能である。

また、極端なユーザー(潜在ニーズを発見しやすい)を統計とを取ることで発見することもあるだろう。

統計的な事実から直接潜在ニーズを得ることは、やはり難しいと考える。

もしあるとすれば、平均的なユーザーと異質なユーザーとの違いから見えるかもしれない。

両者の統計分析における前後関係からその違いの理由を求めることでニーズの中庸したものや両者とも網羅することで潜在ニーズを発見できることはあり得るのではないか。

観察法で何ができるのか。

 観察法の他との違いは自然体の人間から得られる発想を非常に重視している点だと考えられる。それは個人の偏見を取り除き、本当に人間が欲しているものを追っている。人の人生はそれぞれなので口から発することには、その人の今までの生き方によって歪められた表面的なニーズになっており、本当のニーズに気づかないのだろう。人間という生き物が生まれながら共通して持つ欲求、ニーズを導き出すことが観察法の最終目的であると思っている。

観察法で潜在ニーズを見つけ出す

こんばんは、阿部です。
今回は大学生が商品開発に挑戦する「Sカレ」に向けて、「1からの商品企画」という本の第3章に書かれている「観察法(オブザベーション)」について考えたいと思います。
まず観察法とは、「言葉にされない思い」である「潜在ニーズ」を見つけ出すための方法であり、「言葉にされない」という特徴からアンケートなどでは見つけられないため、実際に観察することで気づこうというものです。
今回水越先生から挙げられた設問は、
1.最後の一文「読者には、この会社の何が間違っているか、もうおわかりだろう。」の答え。
2.続きの一文「統計的な事実に従っても潜在ニーズをうまく拾えず」という理由。
3.テキストに反して、「統計的な事実に従っても、潜在ニーズをうまく拾える」可能性の考察。
4.結局の所、観察法で何ができるのかについてのまとめ
の4点です。
まず1についてですが、そもそも「この会社」とは自社商品の購入者から設置場所の写真を集めて「床に置いている人が一番多い」という結果を出してそれが「観察法」だと思っている会社のことです。
これでは「統計」になっており、多数のサンプルから「設置場所の傾向」が分かっているだけで決して「潜在ニーズ」に到達できているとは言えません。
「観察法」ではサンプルの数は多数ではなくむしろ少数であり、「平均的」よりも「極端」な人からヒントを得ようとします。
「多数」から「平均的な傾向」がわかって満足している点で「この会社」は間違っているのだと考えます。
次に2についてですが1で述べたのと同様に、潜在ニーズは「極端」な人の意見から発見されることが多いため、「平均的な傾向」を知るのに便利な統計では潜在ニーズがうまく拾えないのでしょう。
では3つ目の設問ですが「統計的な事実」から「潜在ニーズ」は絶対に見つけられないのでしょうか。
そうではないと考えます。
統計的な事実からは潜在ニーズではなく顕在ニーズが得られます。統計的な事実ひとつでは難しいかもしれませんが、統計的データが複数あれば顕在ニーズの裏側にある潜在ニーズが見つかるかもしれません。1に出てきた「この会社」がどのようなものを作っているのかわかりませんが、設置場所の写真があるのですから「平均的な傾向」を出して満足せずに、さらなる質問や、多数派の意見が判明したことを踏まえて少数意見に目を向ければ何かに気付くことができたかもしれません。

最後に4ですが、観察法はアンケートと違い客観的な意見を集めるというよりは自分で実際に体験してみる等、外側よりも内側から考える方法です。顕在ニーズは競合他社に打ち勝つためのヒントとなりえるもので、これを発見することができる観察法は新しいビジネス、商品を生むことができるのだと考えます。

消費者の隠れた心理を読み取る観察法

こんにちは。経営学系の大倉です。

今回は商品企画におけるひとつの手法であるオブザベーション(観察法)について書いていきます。

「観察法」とは調査対象の行動を観察することで、消費者自身さえも気づいていないような潜在的なニーズを知る手法です。

この「観察法」について『1からの商品企画』(硝学舎 西川英彦・廣田章光)より水越先生の質問である以下の4つの質問についてまとめていきます。

1.最後の一文「読者には、この会社の何が間違っているか、もうおわかりだろう。」の答え。

2.続きの一文「統計的な事実に従っても潜在ニーズをうまく拾えず」という理由。

3.テキストに反して、「統計的な事実に従っても、潜在ニーズをうまく拾える」可能性の考察。

4.結局の所、観察法で何ができるのかについてのまとめ

1の「この会社」とは自社商品の購入者から設置場所の写真を集め、これによる統計を観察法だと捉えていた会社のことです。しかし、冒頭にも書きましたが、観察法とはあくまでも消費者の隠れた心理を見つけるためのものです。この会社のような、消費者の自発的な情報を集めているようでは、それは潜在的ではなく顕在的なものとなり、観察法とは言えません。

これとつなげて2の統計的な事実からは潜在的なニーズを得られないというのはなぜかというのも、統計による調査は、大多数から「平均的」な「傾向」を探ることには優れている分、少数派の意見が見過ごされがちでありますが、消費者の隠れた心理は、こういった「極端」な人からこそ、発見が多いものであるため、潜在的なニーズは得られないのです。

しかし、3の統計的な事実に従って潜在ニーズを拾う可能性というのもあると思います。統計では「極端」な人の意見は知ることが難しいかもしれませんが、その大多数の意見である統計も組み合わせることで因果関係を考え、そこから消費者の隠れた行動プロセスが掴めれば、潜在的なニーズを発見したことになると思います。

最後に4についてですが、以上の1、2、3の話も踏まえて、観察法の可能性とは、ひとつはやはり統計とは対極的とも言える、少数派の気持ちが知れることです。もうひとつは消費者自身ですら気づいていないような潜在的なニーズを引き出すことができることです。これらによって商品企画において新たな市場の発見や競合に打ち勝つヒントの発見につながると思います。