こんにちは。小山です。
プロ野球のシーズンが終わり、心にぽっかり穴ができたような気分です。また来年のプロ野球開幕まで我慢ですね…。
現在、2015年11月では新しい野球の国際大会”プレミア12”が開催されていますが、スポーツの世界大会では現在当たり前といっていいほど「バーチャル広告」が扱われています。
2009年に開催されたWBC第2回大会の決勝でイチロー選手が劇的な勝ち越しヒットを打った際、米国の球場で行われているのにも関わらず、日本企業の広告が何故出ているのか?、といったことで話題になりました。この日本企業の広告が「バーチャル広告」となっています。
「バーチャル広告」の仕組みを簡単に説明すると、
”もともと何もない無地の広告スペースがあり、映像を送る過程でそれぞれのニーズに合わせた広告を差し込む”
といった流れになっています。
日本企業の広告が映っているのは日本で放送されているからであって、韓国で放送されている映像にはおそらく韓国企業の広告が映っていることでしょう。
この技術は野球のみならずプレミアリーグなどの欧州サッカーを放送する際にも使われていて、当たり前の技術になっています。
この技術によって、広告の枠を売る側はより多くの企業に向けて枠を売ることができ、また広告の枠を買う側にとってもより効果的に広告効果を得られるので良いことだと思います。
(ちなみに何故日本の球場やスタジアムはバーチャル広告を採用しないのか?調べても何も出てきませんでした…。個人的にはこれには大きな広告会社が一枚噛んでいるのでは?と疑いつつあります、、、)
しかしこの「バーチャル広告」、こういったスポーツ等の大きなイベントには用いられることは多いですが、一般的な日常的な目線で見ると全くと言っていいほど普及していません。これは人々が日々暮らす中で”バーチャル”というものと距離を置いて(近づきたくても近づけない)生活しているからだと思います。その一つの要因として挙がられるのは、やはりお金ではないでしょうか。世間の人々が”バーチャル”に対して持っているイメージは複雑で難しくて高級、といったものでしょう。
ですが最近その”バーチャル”のイメージを覆すものが生まれました。
それがこの”Milbox(みるボックス)”です。
この商品は価格が1000円とだいぶ低く価格が設定されていて、使用方法も組み立て式段ボールにスマホを組み込むだけというシンプルなものとなっています。
また、スマホを組み込んでいるのでインストールするアプリによって様々なバーチャルを体感できるのもこの商品の特徴です。
丈夫で軽く、気軽に持ち運べるといった商品の特性は、「どこでも簡単にVR(バーチャルリアリティ)体験を」といった商品コンセプトにしっかり結びついています。
まだ開発されたばかりで細かいところにはまだ手が届いていないように見受けられますが、最近はさらにタッチインターフェースを搭載したものも開発中とのことです。
またバーチャルと広告、という点では今年3月にトヨタ自動車が新しい広告ツールとしてこの商品を採用していました。バーチャルを利用することで製品価値の理解促進を狙っているそうです。
このようにバーチャルはゲームやアトラクションだけでなく、新しい広告ツールとして最近注目されています。
今の世の中は、看板やCMに限らず、メールやウェブまでいたる所に広告が散らばって増え続けています。
近い未来、今までのように看板やCMのような”そこにある”枠がなくなってしまったら、次に目をつけられるのはバーチャルのような”そこにない”枠の広告なのかもしれません。