クレラップ

こんにちは!3年の神田です。
今回は、景気の変動に関わらず家庭で必要であり、製品ごとの違いが見えづらいキッチン用品がどのように差別化を図っているのか気になったので、ラップに焦点を当てて調べてみました!

クレラップ 画像 に対する画像結果

○product

クレラップは1960年7月に日本初の家庭用ラップとして発売され、1989年にNEWクレラップとして全面的に生まれ変わり、クレハカットやフルーツ柄のパッケージが特徴的なNEWクレラップ(15cm)、NEWクレラップミニ(22cm)、NEWクレラップミニミニ(30cm)の三種類が登場しました。長さはどれも50mとなっています。

 1989年以降、名称の変化はないものの進化を続けており、この20年間ほどで18回もの改良がなされました。グッドデザイン賞をはじめ、日本パッケージコンテストや世界包装機構、アジア包装連盟、アジアデザイン賞などの様々な賞を受賞しています。

 フィルムにはポリ塩化ビニデリンが使用されており、他の素材に比べて酸素透過度と水蒸気透過度が低いため、多くの食品において酸化や乾燥を抑える効果が期待できます。また、この素材はハリ・コシがあるため丈夫で使いやすい上に、140℃から-60℃まで使用できます。

 さらに、引き出しやすく巻き戻りにくい構造や、特殊なニスにより滑りにくく握りやすい工夫、ロール飛び出しを防いだりフタがきちんと閉まる構造、取り外しが簡単なプラスチック刃の採用など様々な特徴があります。その中でも一番の特徴はラップの切りやすさで、「クレハカット」と呼ばれています。刃がV字型になっているため、手を軽く回転させるだけで、ラップを端からではなく真ん中からスパッと切ることができます。

 一方、旭化成のサランラップは、横幅はクレラップと同じく30,22,15cmの三種類ですが、長さは20mと50mの二種類。公式HPにはクレラップと同じく、酸素や水蒸気透過度が優れていると掲載されていましたが、そこまで詳細ではありませんでした。

○price

 旭化成のサランラップと価格を比較すると、30m×50mはクレラップが約360円・サランラップが約370円、22m×50mはどちらも約280円となっており、大きな差はないようです。

○place

クレラップ、サランラップともに公式オンラインストアは無く、ドラッグストアやスーパーマーケットで扱われています。

○promotion

 プロモーションとしてはCMがメインとなっており、今ではおなじみのクルリちゃんシリーズは2004年から放映されています。当時から変わらないテーマソングとキャラクターが特徴的なCMで、テーマソングによって、商品だけでなくクレラップ最大の特徴であるクレハカット(クルっと回すだけでラップを切る方法)の印象も残すことができるため、とても効果的であると考えられます。その他にも公式サイトではクレラップを活用したおにぎりレシピの紹介などが行われています。

 一方、クレラップには無く、サランラップのプロモーションで特徴的であるのが「サランラップに書けるペン」です。Twitterやインスタグラムにこのペンの公式アカウントがあり、サランラップにこのペンでデコレーションした写真を撮り、ハッシュタグをつけてシェアできるようになっています。つい先日まで、投稿によってプレゼントが当たるキャンペーンも実施されていました。

 このように、クレラップはサランラップと製品・価格・流通・CMともにとても似ており、SNSを利用するという点ではサランラップに後れをとっているので、歴史のあるCMに頼るだけではなく、新鮮なプロモーションが必要だと思いました。

【参照】
http://www.kurelife.jp/top/index.php
http://www.asahi-kasei.co.jp/saran/products/saranwrap/