ラベルレスボトル

こんにちは!3年の鮎澤です。

 

今回は、ペットボトルの「ラベルレス化」について取り上げたいと思います。

        (筆者撮影)

こちらは、最近地元のコンビニで見かけた飲料コーナーの写真です。ひとつだけ、ある意味で目立っている商品がありますね。写真中央の、ラベルがなく中身がむき出しになっているこの商品は、5月からサントリーが数量限定で発売している「伊右衛門 京都ブレンド」のラベルレス商品です。もちろん、中身は通常のものと変わりません。サントリーは昨年4月に初めてラベルレス飲料、サントリー緑茶「伊右衛門ラベルレス(首掛け式ラベル付き)」を全国のコンビニエンスストアで数量を限定して発売し、その後も好評につき数回にわたり限定発売を行っています。CMでもおなじみの「お茶の質は、色に出る」というメッセージを強調すべく、お茶の色を最大限引き出すデザインが施されたそのボトルは話題を呼び、「日本パッケージデザイン大賞」を受賞しました。

   

              (サントリーホームページより)

ラベルレス飲料自体の発売は、2018年頃から始まっていて、アサヒ飲料の「十六茶」やコカコーラの「い・ろ・は・す 天然水」など、種類も豊富にあります。ですが、私たちが普段店頭で目にすることはあまりありませんよね。実は、ラベルには各製品のパッケージデザインだけではなく、法律に基づいた必要な情報(原材料や素材の識別表示など)を記載しなければならないという大きな役割があります。この法律は2020年4月に一部改正され、箱やパッケージ販売に限り、段ボール箱に一括表示をすれば、個々のボトルへの表示は不要となりました。そのため、ラベルレス飲料の販売は箱売りが原則で、AmazonやアスクルなどのECチャネルが主流となっています。

(サントリーホームページより)

サントリーは、これらの必要な表示を“首掛け式ラベル”としてキャップ部分に取り付けることで、店頭での販売を可能にしました。消費者にとっては、ラベルを剥がしたり、ゴミを分別する手間が省けたりするという点でメリットがあり、需要も高まっています。実際に、昨年のサントリー緑茶「伊右衛門」ブランドの販売数量は、商品リニューアルもあって大幅な伸びを記録しました。また、アサヒ飲料は、昨年のラベルレス飲料のケース販売量は223万ケースにのぼり、前年比2.1倍となりました。

首掛け式ラベル(サントリーホームページより)

そして、このようなラベルのない製品は、同時にゴミを減らすこともでき、環境にやさしい製品とも言えます。飲料メーカー各社は、持続可能な社会の実現に向けてさまざまな取り組みを行っており、サントリーの「2021年国内事業活動方針」では、「2030年までにグローバルで使用するすべてのPETボトルに、リサイクル素材あるいは植物由来素材のみを使用することで、化石由来原料の新規使用をゼロにするという100%サステナブル化」という目標を掲げています。

 

このような環境に配慮した取り組みが進む一方で、ボトル飲料のラベルは商品の“顔”でもあり、製品政策において重要な役割を果たしていると言えます。今後、ラベルレス商品の導入は広がっていくのでしょうか、、、?

 

環境にちょっといいことをしたい時、はたまたゴミの分別が面倒だなと思った時、この商品を見かけたら手に取ってみるのもいいかもしれませんね!ご覧いただきありがとうございました!

 

 

【参考文献】

サントリー「伊右衛門 京都ブレンド ラベルレス」を数量限定で発売 | ニュースリリース一覧 | サントリー食品インターナショナル (suntory.co.jp)

“はがす手間いらず”のラベルレス商品が登場! 「サントリー天然水スパークリングレモン ラベルレス」 サントリー緑茶「伊右衛門 ラベルレス」新発売 | ニュースリリース一覧 | サントリー食品インターナショナル (suntory.co.jp)

サントリー食品インターナショナル株式会社 2021年国内事業活動方針 (suntory.co.jp)

ペットボトル「ラベルレス化」 処分も手間いらず 新商品相次ぐ|【西日本新聞me】 (nishinippon.co.jp)

「ラベルレス飲料」って何? そのメリットは?【2021年5月版】 – Fav-Log by ITmedia

アサヒ ラベルレス飲料を進化 ケース売りから単品販売へ 小面積シールで実現 – 食品新聞 WEB版(食品新聞社) (shokuhin.net)

 

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