こんにちは~!3年の吉野です。
最近、急に寒くなってきたので本日は体が温まるようなサウナの話題です。
少し前から続いているサウナブームは、いまだ収まる気配を見せません。サウナ→水風呂→休憩のサイクルを繰り返して体験できる「整う」といった感覚が話題となり2019年ごろに始まったサウナブームですが、同年7月に始まりブームの一端を担ったタナカカツキ氏原作のテレビドラマ『サ道』も、今年『サ道2021』として新シリーズが始まりました。
そんな更なる拡大を続けるサウナブームにより注目を集めているのが、皆さんご存じ大塚製薬のポカリスエットです。ポカリスエットは、ブームの初期からサウナ愛好家たちの間で同じく大塚製薬のオロナミンCとポカリを混ぜたドリンク、“オロポ”が流行っていました。大塚製薬はこのような消費者間で起こったブームに目をつけ、積極的にポカリスエットというブランドを売り出しているのです。
例えば、ポカリスエットブランドの製品であるイオンウォーターは東京都サウナ・スパ協会の公式飲料として認定されており、サウナ施設とのタイアップ企画も展開されています。
また、全国9630件のサウナ施設を掲載する最大級のサウナポータルサイト、「サウナイキタイ」ともコラボ企画を行い、水曜日にサウナに行った口コミを投稿した人に製品をプレゼントする“水曜サ活”といったキャンペーンを行っています。
ポカリスエットがサウナブームに対してこのように積極的な姿勢をみせていることは、同ブランドのブランドエクイティの強化につながっていると考えられます。ポカリスエットはブランドエクイティの強化に非常に前のめりであり、いわゆる“スポーツドリンク“であるポカリは公式サイトにてスポーツというシーン以外にも「お酒を飲んだ後」だったり「乾燥する季節」など様々なポカリを飲んでほしいシーンを紹介しています。
こうして様々なシーンをプロモーションに組み込むことによって、様々なシーンでポカリスエットというブランドが思い起こされるというブランドの想起機能の強化へと繋がっています。ポカリというブランドが、「スポーツ」だけでなく「風邪」「飲酒」「乾燥」など様々なシーンで再生されることによって、ポカリはその圧倒的な知名度を築き上げたと言えます。
今回紹介したサウナブームにおけるポカリのプロモーションも、「サウナ」というシーンでポカリが連想されるようにするための大塚製薬のブランド戦略であると考えられます。サウナ⇔ポカリ/イオンウォーターという関係性を消費者に植え付けることで、たとえブームが終わった後でも「サウナで汗をかいた後はやっぱりポカリ/イオンウォーターだよね」と継続的に同ブランドを購買してもらえることへと繋がります。同ブランドは今後も様々なイメージを製品に結び付けることで更なる拡大を続けていきそうですね。
終わりに、唐突ではありますがここでなぞかけを一つ。
整いました!(サウナだけに)
サウナとかけまして、コロナ情勢とときます
その心は、どちらも汗腺(感染)の拡大が肝心です。
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参考
ポカリスエット 公式サイト:https://pocarisweat.jp/
サウナイキタイ キャンペーンページ:https://sauna-ikitai.com/ionwater
黒岩健一郎・水越康介(2020)『マーケティングをつかむ[新版]』有斐閣