【書評】論点思考 BCG流問題設定の技術

はじめまして!3年の吉良です!
今回私からは、現在は早稲田大学で教鞭を執られている、ボストン・コンサルティング・グループで日本代表を務めた輝かしき経歴を持つ、日本のコンサルティングのパイオニア、内田和成氏の著書「論点思考 内田和成の思考」という本を紹介させて頂きます。

 

内田 和成 (著) 論点思考 BCG流問題設定の技術 東洋経済新報社

 

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突然ですが、日々の生活の中で、なにか問題があり、解決をすることが求められる場面に遭遇することはありますでしょうか。
おそらく、どんな人でも、大なり小なり日々問題解決を迫られているのでは無いかと思います。

私達のような大学生であれば、成績をとるためにどうすべきか、サークル運営を上手く回すためにはどうすべきか。などなどになって来るかと思います。

一般的に人間は、問題解決をするとき、目の前にある問題をどうやって解決するかを考え、解決への糸口を見つけていくと思います。

しかし、その問題を解決した先で、思い描いていた結果が得られなかったということも経験がある方は多いのではないでしょうか。

前置きが長くなりましたが、「論点思考」とは、問題解決にあたって論点はなんなのか、つまり、本当に解決するべき課題とはなんなのかを考える思考法のことを指します。

特にコンサルティングの仕事というのは、「会社の業績が悪い。売上が不振だ。これは営業部が上手く機能していないから売上が上がらない。営業部を改善したい!」
というクライアントの意見を受けて、クライアントの問題を解決していく仕事です。

ここでクライアントが抱える解決すべき問題点はなんでしょうか。営業部の業務改善でしょうか。
確かに、営業部が問題を抱えている可能性は大いにありますが、本来この問題の根本には会社の業績向上という大きな論点があり、営業部を改善することはその中のひとつの手段にすぎず、そこを改善することが必ずしも大論点解決に対して最適なアプローチとは限りません。業績改善という意味では、無駄を削ぎ落とすコストカット、売上向上という点で見ても、商品力や販売チャネルに問題があり、売上が停滞している可能性も否めません。
営業が問題であるというクライアントの示した問題を解決することは、必ずしもクライアントが求める業績改善に直結するとは言えず、そもそもの解決すべき論点の設定に問題があれば、帰って逆効果を産む可能性もあるわけです。

裏に潜む本当に解決したい課題は何か。その課題を適切に解決するために必要なアプローチは何か。この考え方を上手く使えば、問題を解決するスピードも、その結果のインパクトもあげることが出来る、ビジネスにおいても日常においても役立つスキルになるわけです。

本書では、そうした論点を適切に設定するための思考プロセスが細かく紹介されており、日本のビジネスの最前線を走り抜いた内田氏の思考を覗くことができる素晴らしい内容となっています。同氏の著書「仮説思考」とともに読み込むことで、ビジネス、学業、日々の生活など様々名場面での問題解決を最適化することが出来るようになる、最強の思考法が身につけられるでしょう。

興味を持って頂いた方は、是非1度、本書を読んでみてください。