DIORの新作リップは名品でした

こんにちは、3年の浅倉です!

前回のブログ同様、私の大好きなコスメについて紹介したいと思います。今回取り上げるのは、DIORから4月28日に新発売された「ルージュ ディオール フォーエバーリキッド」というリップです。

この商品はディオール史上初、高密着で高発色をかなえる「マスクプルーフ」処方のリップです。軽やかな付け心地で心地よさを妥協することなく、最高に鮮やかな発色と美しい仕上がりを長時間楽しむことができ、時代に適応した新たな名品となっています。カラーバリエーションは全11色です。

夏にむけてメイクを変えるために、新しいコスメの購入を考えている女性が多いですが、やはり購入に大きな影響を与えるのが、いかにマスクにメイクが付着しないかという点です。特に唇はマスクに擦れやすく、リップメイクをしない女性も増えています。そのため「マスクプルーフ」というキャッチフレーズで販売されたこの商品は、非常に魅力的に見えるでしょう。DIORのリップは高発色で良い製品が多く、そのDIORが満を持してマスクプルーフを打ち出してきたということで、期待も高かったと考えられます。 広告としては、YouTuberやインスタグラマー、インフルエンサーに提供され、SNS上には数々のレポートが投稿されました。これに加え、実際に購入した一般の人が絶賛している投稿もあり、非常に注目を集めた商品となりました。 また、緊急事態宣言が発表されて販売店舗が減少し、オンラインでの購入が増加しているため、色選びが難しくなっています。少しでも似合う色を見つけられるように、DIORではこの11色を、最近の流行であるパーソナルに合わせた3つに分けて紹介しています。ウォーム・クール・ニュートラルに分類することで、実際に商品を試せなくても色の想像がしやすいように工夫されている点でも、消費者に良い印象を与えることができたでしょう。

価格は4950円と少々高めで、デパコスとしては妥当な設定がなされています。気軽に購入できる価格ではないですが、この価格を支払うだけの価値がある商品だと感じました。私も実際に店舗で試してみたのですが、色落ちしにくくマスクにつかないという機能性に加え、色やパッケージも可愛く、メイクが楽しみににくくなったこの時代でも、女性としての自分のモチベーションをあげることができる素晴らしい商品だと感じました。みなさんもぜひ試してみてください!

参考文献

DIOR | DIOR(クリスチャンディオール)| メイクアップ(化粧品・コスメ)

#令和の就活ヘアをもっと自由に

こんにちは!3年の池谷です。
今は就活の時期真っ只中ということで、就活に関するトピックを取り上げたいと思います!

P&Gのパンテーンでは、2018年より、「#HairWeGo さあ、この髪でいこう。」というブランドイメージのもと、「就活ヘア」や「地毛証明書」をテーマに、一人一人の個性を考えるプロジェクトを行なっています。今回は、そのプロジェクト内の広告で私が印象に残ったものを2つご紹介したいと思います!

まず、2019年10月に公開された広告です。

日本の就職活動では、髪を黒く染めたひっつめ髪がスタンダードですよね。そんな日本の就活生がそれぞれの個性を発揮した自分らしい髪型で就職活動を行うことを応援する広告を打ち出しました。それが、「#令和の就活ヘアをもっと自由に」プロジェクトです。このプロジェクトでは、“髪から始まるもっと自由な就職活動”に賛同する139の賛同企業を募っています。調べてみると、私でも知っている有名な企業がたくさん賛同していました!

次に紹介するのは、2020年の秋から公開されている動画です。
この「#PrideHair」プロジェクトは、元就活生のLGBTQ+の方々の体験談から、自分らしさを表現できる就職活動について考えるというものです。

「#令和の就活ヘアをもっと自由に」や、「#PrideHair」等のこのプロジェクトのハッシュタグはTwitterで大きく話題になり、私もTwitterでこの広告を知りました!

私の主観的なイメージですが、様々な企業から出されているシャンプーやリンス類の広告は、女優の方が長い綺麗な髪をなびかせている、そんな印象があります。そんな中、パンテーンのこのキャンペーンでは商品の宣伝は全くしていません。直接商品の宣伝をしていないこの広告は、ソーシャルマーケティングに当てはまると考えます。企業に社会的責任が求められている現在、社会問題に向き合っているこの広告は非常に興味深いです。就活生はもちろん、今の社会のルールや固定観念に疑問を持った人も印象に残る、強いメッセージ性のあるものになっています。

一人一人の個性がある髪型の就活生を街中で見かける未来もそう遠くないかもしれないですね!ここまで読んでいただきありがとうございました。

【参考文献】

https://pantene.jp/ja-jp/hair-we-go

https://agenda-note.com/about/id=2089&pno=1

https://www.google.co.jp/amp/s/www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/marketing-strategies/video/pantene/amp/

 

お、いいじゃん、花を買おう!

こんにちは、3年の町田です!
5月9日は母の日でしたが、皆さんはどのように過ごしましたか?カーネーションなどの花束を花屋で買ってプレゼントした人もいるのではないでしょうか。
今回は先日テレビで見た、ある花屋のインストア・マーチャンダイジングについて紹介します✿


(エキュート品川店 公式ホームページから引用)

「青山フラワーマーケット」という花屋はご存知ですか。名前を聞いてピンとくる方は多くないかもしれませんが、国内外に117店舗ありそのうち100店舗以上が駅ナカ・駅チカのビルに多く店舗を構えています。都立大南大沢キャンパスの近くだと、多摩センター駅や橋本駅近くのショッピングビルの中にもあります。

ここで、皆さんが花屋で花を購入する時を思い浮かべてください。
部屋に日常的に花を飾って、潤いある豊かな暮らしを営んでいます!といった人もいるかもしれませんが、そう多くはいないでしょう。(少なくとも私は、そんなお洒落な暮らしは送っていません…)
多くの人は母の日や父の日といった季節のイベントや、誕生日や結婚式といった記念日などの“特別な日”に、「〇〇の花を、〜〜くらいのサイズの花束で買おう」といった“目的を持って”購入する場合が多いと思います。花・花束は製品関与は低くとも、購買状況関与は高くなりやすい商品であると言えるでしょう。

しかし青山フラワーマーケットではこういった目的買いではなく、製品関与や購買状況関与が低い顧客が自宅用に買ったり、または衝動購買をするように促すインストア・マーチャンダイジングを行なっています。


(フレル・ウィズ自由が丘店 公式ホームページから引用)

写真からも分かるように、店舗では内装やカゴは焦茶色で統一しており、花は種類ごとや色ごとにまとめて配置されています。私が実際見に行ったミウィ橋本店では、ピンク色の花束・ブーケの下にピンク色のクロスを敷くことで一層色のインパクトを強めていました。
これによって強い刺激要因を形成し、消費者の注意を花に向けることで製品関与を高め、購入を促すことが可能になっています。

他にも外観に気を遣った取り組みとして、店内には花を保管するための冷蔵庫を設置していません。そのため生花を早く売り上げる必要があるので、既にブーケとして加工された花束を販売しています。これによってたまたま仕事終わりなどで駅ナカ・駅チカに立ち寄った人も製品を手に取りやすく、購入しやすいようになっています。
ミウィ橋本店でも、駅ビルに入ってきた人やエスカレーターを降りてきた人が店頭の花とブーケに惹きつけられ、そのまま入店していく人が多くいました。また購入にまでは至らなくても、様々なブーケを手に取って見る人もいました。これは普通の生花ではできない消費者行動ですよね。
また、花瓶がなくても飾れるミニブーケや、それを入れるのに適した小さめのグラスを販売することも、消費者が自宅用に気軽に花を購入したり、衝動購買をすることに繋がっています。

駅ナカ・駅チカといった立地条件を生かし、外観に気を遣って消費者を刺激し、目的買いだけでなく衝動購買を促すインストア・マーチャンダイジングをしていることが分かりました。実際に店舗で見て、私も部屋に花を置きたくなったので、まずは花を置くスペースを作るための模様替えから始めます!^^

【参考】
がっちりマンデー!!(TBS放送、2021年5月9日放送)
青山フラワーマーケット公式ホームページ https://www.aoyamaflowermarket.com/category/SHOP/ (最終閲覧日:2021年5月11日)

近所で買える無印良品

皆さんこんにちは!3年の小堀です。
近頃は急に暑くなり始め、早くも夏バテしそうな勢いですが、頑張っていきたいと思います。

 

さて、本日はふらっと立ち寄った近所のローソン店内が変わり果てていたということをご紹介します。
まずは、こちらの画像をご覧ください。

(著者撮影)

こちらはローソンに入って最初に目につく棚となりますが、なんと、棚一面が無印良品の商品で埋め尽くされています。無印良品ではおなじみのカレーをはじめとした食品に加えて、小物や雑貨、靴下などの衣類まで毎日のくらしに必要な幅広い商品を取り扱っていました。

 

実は、無印良品は過去にファミリーマートとタッグを組み、その期間は1980年代初頭から約40年も続きましたが、売り上げが伸び悩んだことで、2019年1月末にこっそりと終了しています。そうした中、2020年6月より無印良品の商品を実験的にローソン店頭で販売し始め、順調に店舗数を拡大し、今年5月末までに100店舗となる予定だそうです。では、無印良品はローソンに乗り換え、どのような戦略を狙っているのでしょうか?

(公式サイトより)

まず、考えられるのが、無印良品の世界観を体験してもらうということです。無印良品の店舗に足を運ぶ顧客は、圧巻の品揃えと垣間見えるコンセプトのもとで、商品を見て買い物を楽しんでいるそうです。つまり、最初にお見せした画像のように、商品をただコンビニに並べるのではなく、ローソンの棚一面を無印良品の商品で固めることで、無印良品の世界観を体験してもらいたいという狙いがあると考えられます。この点はファミリーマートとタッグを組んでいたときの反省点も生かしていることでしょう。

 

そしてもう一つが、販路の拡大です。今般の新型コロナウイルスを背景にリアル店舗では休業が相次ぎました。そのため、無印良品は昨年からAmazonや楽天での販売を開始し、自社以外での販路拡大路線が続いています。コンビニ販売もその一貫と考えられ、アフターコロナでは、わざわざ遠くの自社店舗まで足を運ばず、身近なコンビニで気軽に購入する層が増えることを想定しているのではないでしょうか。

 

このように、無印良品は、一度諦めたコンビニとのタッグに再チャレンジし、時代に合わせた販路ならびに販売設計を行っています。特に食品系に関しては需要があると感じ、ローソンに無印の商品が置かれてから数日で品切れになるというケースも見られました。また、ローソンとの商品の共同開発も行っていくとのことで、今後の動向にも随時注目していきたいです。

(著者撮影)

【参考文献】
無印良品公式サイト

舞台はファミマからローソンへ!コンビニの「無印販売」は成功するか|ダイヤモンド・チェーンストア オンライン

ファミマ、「無印良品」の販売終了|日本経済新聞

ローソンが「無印良品」の取り扱い開始、生活雑貨を最大500品目販売|FASHIONSNAP.COM

近所で買える暮らしの良品。ローソン限定店舗で「無印良品」を展開中!|ローソン公式サイト(ローソン研究所)

出版社系漫画アプリNO.1の秘訣

こんにちは。3年の小林です。

突然ですが皆さん、漫画は読まれますか。僕は漫画が好きで昔からよく読んでいるのですが、今回はそんな漫画業界で近年勢いがある“漫画アプリ”に関する話題を取り上げます。一口に漫画アプリと言ってもその種類・数は非常に多岐に渡りますが、そんな中で私が注目したのは「少年ジャンプ+」です。

 

「少年ジャンプ+」は2014年から集英社が配信を開始したアプリサービスで、そのサービス内容は「週刊少年ジャンプ」等集英社が発行する漫画雑誌の電子版の定期購読サービス、過去に「週刊少年ジャンプ」に連載されていた人気漫画の掲載、「少年ジャンプ+」オリジナル作品の掲載等があります。

今回、私が調べた中でジャンプ+のサービスには他の漫画アプリのサービスと比較して特徴的な点が2つ見られました。

 

1つ目は、フリーミアムの「フリー」部分の大きさです。

まず前提として、殆どの漫画アプリは「基本無料・一部課金コンテンツあり」という「フリーミアム」の形式でサービスを行っています。今回着目したのは、その無料部分です。キャンペーンを除き、小学館の「サンデーうぇぶり」では各漫画の第1話~3話まで無料、講談社の「マガポケ」では各漫画の初期エピソード(3~5話分)無料といったように、多くの漫画アプリでは各漫画の第1話から数話分を無料で公開し、それ以降を有料アイテムや広告閲覧(回数制限あり)によって読むことが出来るシステムを採っています。

それに対し、「ジャンプ+」では「初めて読む漫画は1回限り全話無料」としており、無料でその日のうちに第1話~最新話までを読むことが出来るようになっています。この点について細野編集長は「まずは漫画を多くの人に読んでもらうことが大切だと考えた」と説明しています。課金分や広告からの収入に頼るよりも、まずは「面白いマンガが載っている場所だという認識」を広める狙いがあります。

 

2つ目は、ユーザーと共に価値創造を行うシステムです。

ジャンプ+は昨年11月、「インディーズ連載枠」を創設しました。これは集英社が配信している別のアプリサービスである「ジャンプルーキー!」においてアマチュアのユーザーが投稿した漫画作品の中から「ジャンプ+連載争奪ランキング」で1位を獲得した作品が、ジャンプ+で実際に連載されるというシステムです。

この企画の特徴は、誰でも作品を投稿する事ができ、ランキングは読者による閲覧回数で決まるという点です。つまり、アプリのユーザーが自らの手で新たな作品を作り出し、他のユーザーが自身の手で連載される作品を決め、集英社は作者に原稿料を支払うというユーザーと出版社との連載作品の「共創」の形がここには出来上がっています。これからのデジタル時代のマーケティングにおいて重要とされる「顧客との価値創造」が意識された取り組みだと感じました。

 

以上の様に、「ジャンプ+」では「ジャンプは真っ先に新しいことをやろう」というジャンプの気風に沿った革新的な取り組みが為されています。その甲斐もあって、現在出版社系漫画アプリでアクティブユーザー数はNO.1であり、「SPY×FAMILY」や「怪獣8号」といった人気作も次々生み出しています。皆さんも是非お気に入りの作品を探してみてください。

 

参考:少年ジャンプ+|人気オリジナル連載が全話無料!の最強WEBマンガ誌 (shonenjumpplus.com)

漫画アプリ「少年ジャンプ+」に“個人連載”枠 ネームチェックなし、読まれた分だけボーナスも – ITmedia NEWS

目標は鬼滅超え。大ヒットを生み出す「少年ジャンプ+」 SPY×FAMILY・怪獣8号 – Impress Watch

食べて!

 

こんにちは!3年の鮎澤です。

 

緊急事態宣言の延長も発表され、なかなか思うように行動できない日々が続いていますね。休業や時短要請など、飲食店への影響もますます大きくなっていると思います。そこで今回は、飲食店を少しでも助けられるかもしれない、フードシェアリングサービスについてご紹介します。

「TABETE(タベテ)」というアプリをご存じですか?最近いくつかのメディアでも紹介されていて、耳にしたことがある方もいるかと思います。これは、2018年に株式会社コークッキングが開始したサービスで、まだ安全に食べられるけれど店頭で売り切ることは難しい、廃棄の危機にある商品を、アプリユーザーにお得にレスキュー(購入)してもらう、お店の“「食べて」を食べ手につなぐ”コンセプトでつくられています。

現在利用者は増加しており、登録店舗は1500店舗、ユーザーは36万人を超えています(2021年3月現在)。2021年1月には、マッチング件数(出品された商品が購入された件数)は8000件を超え、1ヶ月で約4.1トン相当の食品ロス削減を実現しました。また、マッチング率(出品された商品の総数に対する購入された商品数の割合)も過去最高を記録し、都内の一部地域(池袋駅や渋谷駅など)では、8割を超えています。このサービスの普及には、コロナによって飲食店の困窮が目に見えてわかるようになったことや、近年の環境への関心の高まりが関わっていると考えられます。

ユーザーは、登録したら現在地や駅名から周辺で助けを求めているお店を検索し、アプリ内で決済します。そして、指定時間にお店に受け取りに行き、レスキュー完了という流れです。商品の購入代金はかかりますが、利用料や登録料などはなく、掲載商品はすべて250~680円と決められています。たとえば、1000円分相当のパンの詰め合わせや、ブッフェで余ってしまった惣菜、和菓子などがあります。商品をお得に買えるだけでなく、食品ロスの削減にも貢献できるのがいいですね。

       

飲食店は、初期費用と販売手数料(一食あたり150円)は必要ですが、月額掲載費用などはなく、本来であれば廃棄となってしまったであろう食材も利益に還元することができ、廃棄食材の処理コストも削減できます。そのため、食品ロスを防ぐために仕入れを減らし、結果的に販売機会を逃してしまうといったケースも避けることができます。また、環境に配慮しているエコフレンドリーなお店としてのイメージ向上や、アプリを通しての新規顧客の獲得にもつながります。

 

近年では、さまざまな自治体との連携も進めており、SDGsの一環である「フードロス削減」や、飲食店・生産者への支援、事業や店舗数のさらなる拡大を目指しています。しかし、まだまだ導入されている地域が少ないのが現状です。食材を無駄にせず、私たち消費者の食の多様な選択肢にもつながるこのサービスが、今後どのように展開されていくのか注目したいと思います。

ぜひみなさんも、飲食店の「食べて!」に応えてレスキューしてみてはいかがですか?

 

 

【参考文献】

TABETE – 食品ロスを削減するエコでお得なテイクアウトサービス

TABETE|エコにお得にテイクアウト | 株式会社コークッキング (cocooking.co.jp)

 

「見かけない」という戦略…?

こんにちは!三年の阿部です~!

皆さん面白い投稿をなさってて毎回勉強になります!

 

今回は味の素の「スチーミ― Steam me」を紹介したいと思います。

この商品を昨年Youtubeの広告で知り購入を検討していましたが、通販で送料をかけて買うほど…でもなく、近所のスーパーに入荷されるのを待っていました(笑)

そして先月、たまたま購入できたので調理しました!その時の体験も踏まえつつ、ターゲット層の確認、マーケティングの戦略等を見ていこうと思います。

 

この商品は豚チャーシューと鶏チャーシューの二種類を展開している「圧力スチーム調理パウチ入り合わせ調味料」です。これは味の素が特許出願中の「圧力スチーム料理パウチ」という新技術を用いた商品で、レンジでチンするだけで簡単に圧力鍋と同じようなことができるという優れものです。この商品も厚めな豚の肩ロースを用いるのですが、芯まで火が通っており肉もある程度柔らかく仕上がっていました!

このような画期的な商品にもかかわらず中々スーパー等の店頭では見かけないという謎の戦略……ということでSTP分析、4P分析を通してポジションや戦略を確認していきます。

STP分析:セグメントは調理時間が短時間化している現代人の中でも、食に対する充実感や満足度を高めたい消費者と中心としています。ターゲット層としては「仕事や家事で忙しく過ごすイマドキの生活者」を挙げており、商品の特性と併せて考えても適切な層だと考えられます。ポジションは新技術を用いた、より簡便に品数を増やせる調味料商品という新たなものといえます。

4P分析:値段はアマゾンで280円+送料なので通常の調味料と比べ、かなりの高価格といえます。値段に糸目をつけず、商品の新規性や特異性に目を向ける感度の高い消費者へネット販売やネット広告を主とした流通、販売促進を行っています。逆に店舗では1都9県でしか販売しておらず、見かけないということを逆手に取った流通戦略かもしれません。商品を使う手順に関してはシンプルで、けがをする危険もほとんどないため子供にも安心して調理を任せられます。

この分析をするとポジションも踏まえた売れそうな商品と言えそうですが、実際はそこまで市場に流通しているとは言い難いと思います。まだ販売して二年目ですし、市場の反応を見ているのだと思いますが、近所のスーパー等で商品を見かけないだけで関与が高い人でも購入意思が減りそうなものです。何より商品が二種類しか展開されておらず、チャーシューしか作れないというのも痛い点です。簡便に調理ができる圧力パウチであるからこそ、普段は下ごしらえに時間がかかる魚料理や煮物などの材料さえそろえれば手軽にでき、お腹に溜まる一品を手軽に調理できれば商品の特性的にも購買者が増えそうです。

またこのラインナップの薄さを考慮してか、味の素が運営しているレシピサイト「味の素パーク」では多数のアレンジレシピを掲載しています。チャーハンや豚丼、野菜炒めなどのレシピを掲載し少しの工夫で商品を様々な形にアレンジできることをアピールしています。シンプルな商品だからこその強みを生かした販売戦略も行っていますから、これからの商品展開に期待したいですね。

 

参考資料

2020_01_09_01.pdf (ajinomoto.co.jp)

スチーミー 豚チャーシュー用|商品情報|味の素株式会社 (ajinomoto.co.jp)

Amazon | 味の素KK スチーミー (圧力スチームクッキング調味料) 豚チャーシュー用 60g | たれ・料理ソース 通販 |

【味の素KK】「Steam Me スチーミー」|お肉を入れてレンジでチンッ! 新しい形の調味料 (ajinomoto.co.jp)

「スチーミー 豚チャーシュー用」の人気レシピ 7件|レシピ大百科(レシピ・料理)|【味の素パーク】たべる楽しさを、もっと。 (ajinomoto.co.jp)

 

 

 

これが490円のカップラーメン

こんにちは。3年の清水です。

自分はたまに学校終わりやバイト終わりにカップ麺を買ってお腹が空いたら食べるのですが、今回は最近話題のカップ麺について、4P分析をしていこうと思います。

それが、今年の二月に発売したこの「一蘭」のカップ麺です。一蘭と聞けば誰もが「あぁ」となるほど有名なとんこつラーメンのチェーン店ですが、今回史上初となるカップ麺を発売しました。開始から2か月で累計出荷数100万食を突破しており、その人気ぶりがうかがえます。

それでは早速4P分析に入りたいと思います。

まずはProduct、製品からみていきます。このカップ麺では一蘭のラーメンへのこだわりを何とか再現しようと研究が重ねられています。特に麵の再現には苦労し、スープは液体と粉末を両方利用し再現しています。そんな一蘭のカップ麺ですが、一番の特徴は麵とスープ、たれ以外には何も入っていないということです。普通のカップ麺にはチャーシューなどいくつかの具材が入っていることが多いですが、これには入っていません。これはラーメンの純粋な味わいを楽しみ、その美味しさに向き合ってほしい、からだそうです。これは逆に言えば後から自分で好きなようにカスタマイズできるということでもあります。これは大きな差別化がされているのではないでしょうか。

次にpromotion、販売促進についてです。特に大きな広告活動は行っていないように見受けられますが、ネットニュースでは大きく取り上げられたこと、またYouTubeなどに多くのレビューが投稿されていることなどから情報は消費者に広まっていると考えられます。また一蘭というチェーン店の持つ元々の知名度と初のカップ麺という要素により、そのインパクトは十分なのではないでしょうか。

そしてPlace、流通ですが、通販やコンビニなどでの実店舗で販売されています。消費者の手には渡りやすいと考えられますが、現状品切れによる入荷待ちが多く、入手しづらい状況にあると言えます。

最後にPrice、価格についてですが、この商品の価格は税込490円です。正直、高いです笑。一般的なカップ麺の値段の倍以上はします。また、具材がなく麺とスープとたれだけであるということを考えると、その異質さがよく分かると思います。コンビニでカップ麺を買う顧客層は価格も重視するように思われますが、それに対しこの価格は需要と少し離れていると考えられます。

以上のように、一蘭のカップ麺について簡単に4P分析を行ってみました。ネガティブな側面もいくつか見られましたが、それでも発売開始から2か月で100万食の出荷数を記録していることを考えると、十分にヒットしていると言えるのではないでしょうか。今後のこうしたカップ麺業界の発展には、一消費者としても注目です。

参考:一蘭 とんこつ | 特設サイト (ichiranstore.com)

消えたコンビニドーナツ

こんにちは!3年の木崎です。
またも緊急事態宣言が発令してしまいましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。私は家で過ごすことが嫌いでは無いタイプの人間なのでステイホーム自体は辛くないですが、バイトのシフトが減ってしまいお財布が寂しい今日この頃でございます。

このブログではマーケティングでの成功を紹介する場合が多いですが、今回はマーケティングの失敗を紹介したいと思います。
皆様、2014年頃にコンビニ各社がレジ前のショーケースにたくさんのドーナツを並べていたことを覚えていますか?私は高校時代、コンビニドーナツをおやつの時間によく買っていました。しかし、最近はショーケースのドーナツは無くなってしまいましたね。
なぜコンビニのショーケースからドーナツは消えてしまったのでしょうか。

コンビニ各社がドーナツの販売に失敗した大きな理由は、そもそもドーナツの需要が減少傾向にあることです。例えばミスタードーナツの売上と店舗数は年々減少しています。2016年は915億円だった売上が、2020年には772億円まで下がりました。また、店舗数は1246店舗から977店舗まで減りました。ドーナツの市場自体が縮小している中でコンビニが新たに入る隙は無かったと考えられます。

コンビニがドーナツを売り出そうと決めた要因の一つに、コンビニ・コーヒーのヒットがありました。コンビニはコーヒーのヒットをうけてコーヒーとセットにドーナツを販売しようとました。しかし、コーヒーは片手で気軽に飲めるというのがウケたのですが、ドーナツを片手で気軽に食べるというのが日本人に合わなかったこともあり、持ち帰り前提のコンビニでのドーナツ販売は失敗しました。

他のドーナツ販売チェーン店の状況を踏まえ、ドーナツの潜在需要をよく調べた上でドーナツ販売に乗り出すか決めるべきでしたね。これはマーケティングリサーチがいかに重要か逆説的にわかる良い例だと思います。

ちなみに現在はパンが置いてあるコーナーにパッケージで包まれたドーナツが売られています。私はコンビニのドーナツとミスタードーナツのドーナツの味の違いがイマイチ分からないので(味音痴?)最近はパッケージに包まれたコンビニのドーナツをよく購入しています。トースターで温めると美味しさが倍増するのでぜひやってみてくださいね!

(参考URL)
https://www.duskin.co.jp/sp/ir/library/segment/segment_02.html

https://weekly.ascii.jp/elem/000/002/632/2632510/

”6秒”の広告で出来ること

こんにちは。3年の白澤です

前回、前々回を通して他のゼミ生がどんなことに興味を持っているか、何が好きなのか?ということと、普段自分が気にしない分野を新しく知ることがことができて楽しいです!

さて、今回は私が最近気になっている「6秒商店」についてご紹介します。まずはこちらをご覧ください。

こちらは、2018年にtwitterで大きな話題となった魔法陣充電器です。非常にユニークな商品で、国内外からこれはどこで買えるの?といった声が多くあがったそうです。しかし、残念ながらこれは商品としては売り出されていません。というより、そもそも「6秒商店」という“店舗”は存在していないのです。一体、6秒商店とはいったい何なのでしょうか?

6秒商店は、株式会社チョコレイトという映像制作会社の映像コンテンツのうちの一つです。同社はソフトバンクの「私立スマホ中学」といったCM制作にも携わっています。6秒商店の商品はyoutube、twitterや最近では主にtiktokで紹介され、『あったらいいなという商品アイデアを6秒の短尺動画で届けるアカウント』として存在しています。6秒商店の「店長」である、プランナーの島村さんのコラムによると、なぜ6秒なのか、ということについては、『動画コンテンツの中でも、短尺動画はその短さ故に視聴完了率が高くなり、それに相まって拡散性が高くなる傾向があり、6秒商店は「6秒」に必ずしもこだわっている訳ではありませんが、実際に動画広告でも「6秒」がひとつの尺として機能しているのは、多くの広告テストでの結果をもとにしているようで、視聴性・拡散性を考えるとこれがベストの秒数と言える』と述べています。また、何故画像ではなく動画なのかということに関しては、『受け手に見てもらうことさえできれば画像よりも緻密なイメージを伝えやすく、また爆発的に広がる可能性がある』と述べています。

また、6秒商店のアイデアを考える際には「基本的に満たしていないといけない要素」(例:非既視感)であるルールと「それを満たしていると話題になりやすい要素」(例:共感)であるツボ、そして「都度、実験のために設定している条件」であるテーマを意識しています。詳しくはここで記載するととても長くなってしまうので、是非島村さんのコラムの「6秒商店のアイデアを考えるためのヒント」を見てみてください!

CHOCOLATEの中の人のコラム~6秒商店の発想術 (creativevillage.ne.jp)

上記のコラムより抜粋すると、魔法陣充電器の例では、投稿後の分析として「絵的な変化」、「遠すぎない未来」等のルールと「中二病」、「流行りの商品」、「ムダな商品」、「高クオリティ」というツボが抽出され、特に反響のあった中二病というジャンルが海外にも通用するということがわかり、更に中二病を軸とした他のネタについても多くの反響があり、中二病がツボとしての確度が高いという仮説が立ち、次のネタのテーマを中二病として設定することが決まったそうです。。

このように、6秒商店は実験的要素を含み、それから得られた情報を分析することで今後の映像制作に役立てているという一面を持ち、いかにメッセージを端的に、緻密に伝え、関心を持ってもらうかという広告活動の効果をあげる課題に取り組んでいます。

昨今のソーシャルメディアの発展により、企業の広告活動としてメディアの選択を行なうとき、ソーシャルメディアは無視できないものとなっています。しかし、手軽にアクセスできる分消費者は広告に注視することはあまりないように思われ、いかに効果的に、そして消費者に注意を向けてもらうかが課題といえます。この6秒商店の在り方や考え方は、今後更に主要となっていくであろうソーシャルメディアでの広告活動において、1つのカギになるのではないでしょうか。

最後に、私が6秒商店の商品の中で一番好きなものの動画を貼っておきます。ここまで読んでくださりありがとうございました!

 

参考文献

https://www.creativevillage.ne.jp/63607    4/26閲覧

https://chocolate-inc.com/content/6secshop/  4/26閲覧