終活生応援フェア

こんばんは。中嶋です。最近腕が痛いです。

突然ですが皆さんはしゅうかつしてますか?

おいおい、Sカレの宣伝かよと思ったあなた残念。
就活ではありません。「終活」です。

「終活」とは「人生の終わりのための活動」の略であり、人間が人生の最期を迎えるにあたって行うべきことを総括したことを意味する言葉です。この言葉は2010年前後に頻繁に登場するようになり、2012年には新語・流行語大賞のTOP10にも選ばれました。生前のうちに自身のための葬儀や墓などの準備や、残された者に迷惑がかからぬよう生前整理、残された者が自身の相続を円滑に進められるための計画を立てておくことを指します。

最近、高齢者を中心にこの終活が流行している、というよりかはむしろ当たり前になっており、20代でも終活をする人が増えているそうです。(マイナビ調べ)

確かに近所の葬儀屋さんにも大きく「エンディングノート(終活ノート)の書き方講座」と掲げてありました。そして大手スーパー百貨店のイオンも「イオンの終活」として事業化しますます多角化を強めています。つまり今「終活」はもはやビジネスとして扱われているといえるでしょう。

では皆さんはこのビジネスをどう捉えますか?
人の死を軽くみている、人の不安につけ込んだ卑怯な商法だ。こう考えるかもしれません。
しかし同ビジネスに関連する企業数は、2000年から2013年の間に約550社から2000社近くまで約4倍となっており業界規模も2630億円から5980億円にまで拡大している。そして実際故人が終活をしていてよかったと思うかという質問に対し「はい」と答える人は多いそうだ。(マイナビ調べ)互いに良いと思うならこのビジネスは残された人、故人、企業誰もが納得するはず、こんな考え方もできると思います。

あなたはいつからか終活はじめますか?
企業に任せますか?

ハロウィンの経済効果

こんにちは、西尾瞳です。
久々投稿のテーマを考えていたのですが、もはやこれ以外には思い付きませんでした!
10月になると何となく意識するのがハロウィン。
実際にハロウィンのイベントに積極的に参加したことのある人は、約20%という調査結果が出ていますが、経済効果としては、バレンタインデーが1080億円なのに対して、1100億円にもなるそうです。(日刊ゲンダイより)
なぜここまで経済効果を生むことになったのかを考える前に、なぜハロウィンというイベントが日本に広まったのかを考えたいと思います。
ハロウィンは欧米諸国の一大仮装イベントとして有名ですが、欧米では友人や家族、近所付き合いの中でのアットホームなイベントなのに対して、日本ではテーマパークや自治体で催されるイベントとして広まったのではないでしょうか。これらは日本人の大好きな゙祭゙みたいで、日本人にも好かれたのではないかと思います。
次に、なぜここまでの経済効果を生むことになったかを考えたいと思います。
私が注目したのは時期です。具体的に言うと、夏のボーナス商戦と、冬のクリスマス商戦の間。
一般的に消費が落ち込む時期とされているので、10月末のハロウィンは、消費を促進させる格好のビジネスチャンスとなり、各店舗気合いをいれて販促活動などをするのではないでしょうか。
また、ハロウィンイベントとして成熟している欧米諸国と比べて、日本はまだ成熟していないため、仮装や装飾などのオーナメントに加えて、ハロウィン仕様のお菓子など、様々な消費拡大が見込めると思います。
今後、積極的にハロウィンイベントに参加する20%以外、つまり残りの80%どうアプローチするのかによって、更なる経済効果が見込めると思うので、これについてもっと考えてみたいと思います。

「100%返金保証」成功のワケ

こんにちは。久しぶりの登場です。斉藤です。
高校の最寄り駅の近くにあった大手スーパーの西友さん、当時は大変お世話になりました。
西友はCMやキャッチコピーが面白くて個人的にすごい好きで、さらにスーパーでは珍しく24時間営業というところも魅力です。
そんな西友の「生鮮食品満足いただけなければ返金保証」についてご存知でしょうか?

これは西友が2014年4月1日より始めたもので、購入した生鮮食品に不満があれば理由を問わず全額返金を行うというプログラムです。このサービス、お客さん側としてはメリットしかないですが、企業側としては返金保証を目当てとしたお客さんが殺到し、デメリットしかないのでは?と思いました。
しかし、プログラムがスタートしてから返金を求めるお客さんが殺到することもなく、以前とほとんど変わりないそうです。この成功の理由は何でしょうか?
2008年にウォルマートの完全子会社になった西友は「KY(カカクヤスク)」というコピーをもとにインパクトあるCMを展開しました。(当時、KYは「空気が読めない」という意味で流行ったこともあり、インパクトの後押しとなったようです。) 

店頭には競合よりも圧倒的に安い商品が並ぶようになり、お客さんの中で西友は「低価格」という印象が定着しました。お客さんが西友から離れない状況が完成しました。この状況こそが、「100%返金保証」プログラムの実施につながったのでした。仮に、悪意あるお客さんが理不尽な理由をつけて返金してもらおうとしても、その後の生活で西友に行きづらくなることはお客さん自身にとってむしろマイナスになるのです。
また、人間は自分が行った購買行動を出来るだけ肯定しようという心理が働きやすい傾向にあるようです。わざわざ返金手続きをするということが面倒だという人もいます。
西友は、”お客さんにとって西友が欠かせない存在”という仕組みをうまく作りました。この「100%返金保証」というプログラムも、お客さん側からすると西友の生鮮食品への自信、そしてお客さんへの信頼にも見えるのです。
企業のマーケティングにおいて、新規顧客を獲得するマーケティング戦略も大事ですが、顧客を固定化やリピーター化し出来るだけ長く、多く利用してもらうことも非常に大事です。

 
…私も完全に西友のリピーター化してましたね。高校時代、帰りによくアイスを買って食べてたのが懐かしいです。ただ、西友はラインナップがいつも一緒だったので食べたいものが無い時はコンビニに行ってしまいましたね。ごめんなさい、西友さん。笑

スタンプカードのチカラ

とある飲食店にて。

バイト「では、3500円ちょうどお預かりします。あと、当店のスタンプカードはお持ちでなないでしょうか?」

客「持ってないです」

バイト「よかったら作っておきましょうか?」

客「いいです」

バイト「では、失礼します」

バイトが入口の店長にそのお会計を頼む、、、

 

どうも!お久しぶりです!経営学系3年の松浦です。

すっかり肌寒くなってきましたけれども、「何だこの会話は?!」と思った方もいらっしゃると思いますが、実はこのやりとりはバイトの僕の体験なのです。このあと僕は少し店長から注意を受けましたが、みなさんはわかりますか?

 

答えは、僕がお客さん相手にYes or  No の選択をさせたところです。

「作っておきましょうか?」ではなく、「作っておきますね!」と押して言ってほしいと言われました。なぜなら、そのカードを持っておくことでまた来店してくれる可能性は確実に上がるからです。財布にあるだけでも、広告力としても力があるということです。

ということで今回はスタンプカードについて調べてみました。

 

スタンプカードの役割は「次回来店の促進」「達成したことによる成果報酬」が主なことだとわかりました。電子化されたポイントカードだと「顧客管理」というのが主であるというのが違いですね。また、スタンプカードには有効期限がないものが多いというのも違います。なので、スタンプカードを使う業界は顧客管理の必要のない飲食、エステ、スポーツクラブなどで盛んだと考えられます。

 

この画像の上は銀だこのスタンプカードですけど、ゴールドカードなのです。3年前は赤カードだったのですけど、赤→銀→金という感じでランクアップして今に至ります。赤では20個たまると1舟サービスですが、金は10個で1舟サービスという感じで還元率が変わってきます。

下は南大沢駅の近くにある極壱というラーメン屋のスタンプカードです。こちらは貯めていく途中ごとに受けられるサービスが良くなっていきます。

どちらも貯めたくなる、行きたくなる工夫が施されていますね。また、特定の日はスタンプ二倍など、満点になると限定グッズを得ることができるなど、工夫して来店契機を増やしているところもあります。

 

スタンプカードを持つ顧客には次の3パターンあると考えられます。

1.スタンプカードがあるから来店する人

2.何気なくそのお店によく行っていたらスタンプカードが満点になり得をする人

3.そのお店が好きで、かつスタンプカードもあるから来店する人

1、3と2では会計時にスタンプカードを出す態度も「積極的に出す」と「言われてから出す」に分かれますね。また、2のパターンの人よりも1、3のほうがよりより一層お店に来てくれそうに感じます。1はスタンプカードに工夫が必要です。3は理想ですが、お店のサービス、商品にも工夫しないと達成できないので難しいです。

 

ただ、スタンプカードをつくることではダメで、その内容、特典が顧客にとって魅力的なものであれば、来店頻度は上がるし、双方にとって良いと思いました。電子化されたポイントカードとの違いを深堀りしてみるとおもしろいのかなと思いました。
 

齋藤孝『原稿用紙10枚を書く力』だいわ文庫、2007。

 日々文章がうまくなりたいと思っているわけですが、なかなか上達しないというのが実情です。書いては消し、書いては消しを繰り返し、結局一日に数行程度しか進まないということもよくあります。何とかならないかなと思いながら、一方で、ブログや、あるいはツイッターならば一瞬で書けるわけで、この差は何なんだろうと思ったりするわけです。

 原稿用紙10枚、ちょうどいい文量だと思います。原稿用紙1枚が400字だと思いますので、4000字。ワードのデフォルトのページだと、3ページぐらい書けば4000字になるのではないでしょうか。このぐらいの文量を、ブログやツイッターを書く感じで書けるようになりたい。

 いやいや、量よりも質が大事だと言うかもしれません。しかし本書によれば、むしろ量をこなすという目標から入ることで、徐々に質が伴ってくるのだと言われています。確かに、毎日とにかく量をこなすことによって、だんだんと書くスピードも速くなるでしょうし、こう書けばいいのだという型も分かってくるように思います。文章がうまくなりたいのならば、とにかくたくさん書くことだ、というのは一理ありそうです。

 たくさん書く、さらには質のいい文章を書けるようになる練習として、3つのキーワードを抽出し、その上でそれらをつなぐ論理を考えてまとめるというのも、面白い方法だと思いました。昔、自動書記のようなことを遊びというか練習でやっていて、とにかく適当に書いた一行目からはじめて、連想を広げて好きなことを書いてみるということをしていました。これだと、キーワードが1つしかないので、本当にどうなるか分からない。けれども、3つのキーワードを最初に思い浮かべて、それらをつなぐ論理を考えていけば、かなり安定的にいろいろなことを書ける気がします。

 なんにせよ、人のことは言えませんが、文章を書くというのはとても難しいことです。にもかかわらず、文章自体は誰でも書いたことがあるわけで、書けるわけです。多くの人は、それを特殊な能力だと思っていないような気がします。文章の書けない人のいかに多いことか。。。訓練することがとても大事なのだと思います。

 誰でも走ることはできますが、100メートルを9秒で走ることはほとんどの人にはできません。おそらく文章を書くということも、いい文章を書くことは、ほとんどの人にはできないことだろうと思います。そして重要なことは、ここでいう「いい文章」というのは、ノーベル文学賞を取るレベルのことではなく、原稿用紙10枚を書くレベルのことなのではないかと思った次第でした。

歯医者のセグメンテーション


歯科素材屋さん

日本に歯医者はいくつあるか?
先日聞かれてわからなかったのですが、答えは約7万。コンビニが約5万3千らしいので、コンビニよりも歯医者の方が多いことになります。確かに、あちこちに歯科ありますね(にしても、「コンビニより多い」という言葉は、いつの間にか量の多さを示す典型的な表現になりました。)

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コンビニより多い歯科医の数 ワーキングプア化するケースも
コンビニより多い歯科医が悲鳴! なぜ歯医者さんの給料は安いのか
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数が増えれば、当然のことながら競争も激しくなるわけで、給料が安くなったり、いろいろ問題がおきるということもあろうと思います。その一方で、競争に生き残ろうとすれば、例えば、マーケティングを考えようという話にもなるわけです。それはもちろん、がんがん宣伝しようということではなく、もっと基本的な話として、お客さんは誰かを考え、彼らが何を必要としているのかを考え直そうということが重要になります。

セグメンテーション。顧客は絞り込む必要があります。老若男女、誰にでも来てもらえる歯医者が理想的であるようにみえながら、もはやそういう時代でもないのかもしれない。例えば、ハーツデンタルクリニックは、サイトを見れば一目瞭然、男性には入りにくい歯科医です。とはいえ、逆に言えば、小さい子供や女の子は、例え遠方であっても、この歯科医に行きたいと思うでしょう。

子供が歯医者に行きたいと思う?!これは画期的なことです。普通子供は歯医者に行きたくないでしょうから。顧客が絞り込まれることによって、その顧客が何を必要としているのかがわかる。その顧客に答えるサービスが提供されることで、その顧客の満足がより高まる。競争を前提にするのならば、公共サービスのようにみえる活動であっても、顧客の絞り込みが重要になります。

もう少しいえば、先ほどの歯医者を他の歯医者がみれば、今度は小さい男の子向けのサービスや、あるいは逆に大人向けのサービスもまた選択史があることがみえてくるかもしれません。それぞれはセグメントを絞り込みながらも、歯医者市場全体としてはすべての顧客に答えられる。そういうことで良いような気もします。

ヨシタケシンスケ『りんごかもしれない』ブロンズ新社、2013。



ヨシタケシンスケ『りんごかもしれない』ブロンズ新社、2013。

 絵がかわいい。

 ついでに、ストーリーもいい。りんごに兄弟がいるかもしれないというくだりなどは、小さい子どもは絶対喜ぶと思う(この手のネタは、古今東西、こどもうけがいい)。

 あと余談として、大人も考えさせられる。どうして僕たちは、りんごをりんごとして知っているのだろう。常にそれは、りんごかもしれない存在であり、そうではないかもしれないはずにもかかわらず。触ってみても、ぐるぐる見回してみても、それから割ってしまったとしても、それは依然としてりんごかもしれないし、りんごではないかもしれない。

 もちろん、単なる懐疑の世界に入り込みたいわけではない。個人的な興味は、一つには、その懐疑の世界にあって、どうして僕たちはこれをりんごだと確信しているのかという論理であり、もう一つは、その懐疑の世界にあって、新しいものや価値を作り出すためには何ができるのかという論理である。

 一つ目の論理は、りんごはりんごであるというトートロジーな循環の中にある。絶えず問い直し、別の可能性を見いだしてもなお、それはりんごであるという強度。あるいは、やはりそれは流通の中にある。誰にとっても、それはりんごであるという強度。そう考えれば、もう一つの論理は、そうした循環や流通において見いだされるりんごではないかもしれない可能性を拾い上げ、合わせて、その可能性に別の名前を与えることとして捉えられるかもしれない。ブランド。

 といったことを考えさせられました。あとやっぱり最後のオチがとてもよかったです。りんごかもしれないという問いは、これはりんごであるorりんごではないという答えを要請しているわけでは、まったくない。思うに、こどもは、意外にも、このオチに耐えられるけれど、多くの大人は、耐えられない。

新しい店を探してもらうか、同じ店に繰り返し来てもらうか ローソン・スタンプラリー2015

このところ時々行われるコンビニのスタンプラリー。仮面ライダーとか妖怪ウォッチとか、あるいはセブンイレブンでもやっていますが、ちょうど今やっていたのがローソン スタンプラリーでした。

店舗を回ってスタンプを集めるとアニメのシールがもらえたりする子供にとってはゴージャスな企画ですが、一緒に連れ回される親は大変ですね(笑。スタンプだけもらって帰るのはちょっと気が引けたりするので、ついでにジュースの一つでも買おうかということにもなりかねません。

まあそんなこんなではあるのですが、以前のものといつの間にかやり方が少し変わったようです。確か2013年の頃は(うろ覚えながら)、10店舗ぐらいのスタンプを集める必要がありました。それはそれで面白くて、通常そんなに沢山の店舗に行くことはないので、ネットで店舗の場所を調べるわけです。そうすると、以外に知らなかった近場にローソンやセブンイレブンがあることがわかる。あー、こんなところにもあったんだ、的な発見があり、店舗の認知のようなものが期待できました。

一方、今回の2015年版は、スタンプの数は同じように見えながら、実は4スタンプで1ステージという設定になっているため、実質的には4店舗をぐるぐる回れば事足りるようになっています。沢山の店舗に行ってもらうという前回のアイデアとは違い、今回は、同じお店に何度も行ってもらうことを狙っていることがわかります。

最終的な売上に貢献するということを考えると、今回の方が有効のようにもみえます。4店舗であれば、自宅や仕事場から回れる範囲でもみつかるかもしれません。これらの店舗はいわば行きつけの店舗であり、この店舗を短い期間に3回程度訪れることになるわけです。店舗としても、なんとなく常連顧客の認知になりますし、顧客側としても、その繰り返しの行動がその後もつづくようになる、かもしれません。前回の10店舗以上だと、明らかにそのほとんどは一見さんになってしまうでしょう。それに比べれば(親の労力も含め)、いいかなと思った次第でした。

ちなみに、セブンはwifiを利用したポケモンの電子スタンプですかね。店舗数が多すぎますし、スタンプいちいち作って配っていたのではコストかかりすぎという感もあります。それぞれ各社の思惑や考えがあり、このあたりを調べてみるのも面白いかもしれません。

観察法はすごいのか?

こんにちは、中嶋未希です。
Sカレに向けた課題ということで、
著書「1からの商品企画」の第3章、観察法について考えようと思う。

まず、観察法とは、観察によって内側からの理解を重視する商品企画の手法だ。

人の言ったことや客観的な事実などのデータを用いて顕在ニーズを明確にするだけでは素晴らしいアイディアは生まれない。なぜなら客観的な「傾向」は分かっても、そこから自分ひとりでは思いつかなかったような画期的なアイディアに結びつけるのは難しいからだ。

競争力のある商品企画を行うには「言葉にされない人々の思い」、すなわち潜在ニーズに気づくことが大変重要である。
アンケート調査などは、多くのサンプルから「平均的」な人々の「傾向」を知ることに優れている一方で、少数派の意見は見過ごされがちだ。これが統計的な事実に従うだけでは潜在ニーズを拾えない最大の理由である。少数派の「極端」な対象のニーズをとらえることが、これまでにない新しい商品開発のヒントになると考えられる。

ここで頼りになる手法が今回のテーマである観察法だ。
観察法といってもただ観察をしていればいいというわけではない。55ページの例に挙げられた、とある会社のように、集めた写真から分かる事実を集計したデータを使ったところでそれは単なる統計値に過ぎない。その商品やサービスを利用している人自身も気付けなかったことを発見するのが観察法だからだ。

しかしここで疑問が1つある。
果たして本当に統計的な事実だけでは潜在ニーズを発見することできないのだろうか?
答えはNOだ。
私は統計データを出すうえで必要な「アンケート」の方法と内容で可能性は大きく変化すると考える。
皆さんは適性診断というものを今までにした経験はあるだろうか。私は先日、マイナビというサイトの適職診断をネット上で行った。同じような質問にいくつも答えた結果、私の性格、特性が診断される。確かにな、と頷けるような診断だった。そして最後に私に合った職業をいくつか提案してくれる。こんな性格の私にはこんな職種が合うのか、と意外なものもあり、とても参考になったと思う。

そこでだ。私はこれを活用、そして応用したい。
マイナビの例でいえば、こんな性格、特性の人が多いことがわかった、その人にはこんな職種が合うことがわかった、という統計、だけではなく、さらに、その結果をその通りだと思ったのか、意外だと思ったのか、そこまで聞き出してデータにまとめたらどうだろうか。具体的な商品企画でこの方法は試したことはないが、これからもし統計データをとるときには意識した質問を考えようと思う。

最後に、マーケティングはたくさんの手法を適材適所で用いて組み合わせることが大事だということを強調したい。結局のところ観察法は潜在ニーズの発掘に焦点を当てた手法であって、より競争力のある発想を得る手掛かりに過ぎない。その商品を企画するための基礎知識の習得には統計的なデータを採用することが前提条件であるし、これを使えさえすれば良いアイデアが生まれるという手法はないだろう。多方面からのアプローチを地道に行う努力をしたいものだ。

観察法とは?

こんにちは。佐藤です。

今回、Sカレの商品開発に向けて「1からの商品企画」という本から、観察法について考えてみたいと思います。

ここで、水越先生から挙げてもらった4つのことに注目してみます。

1.最後の一文「読者には、この会社の何が間違っているか、もうお分かりだろう。」の答え。

2.続きの一文「統計的な事実に従っても潜在ニーズをうまく拾えず」という理由。

3.テキストに反して、「統計的な事実に従っても、潜在ニーズをうまく拾える」可能性の考察。

4.結局の所、観察法で何ができるかについてのまとめ。

まず観察法がどういう目的で使われるかについて説明したいと思います。観察法とは、消費者が言葉にできないような思い、つまり潜在ニーズを発見する方法です。

1について、”商品の購入者から設置場所の写真を集め、「床に置いている人が一番多いことがわかりました」という「統計」をとるのに「観察法」を使用していた。”

この会社の間違いは、観察法というのは潜在ニーズを発見するものであって、統計から何が一番多かったかを調べるものではないこと。上記でも述べたように、観察法とは潜在ニーズを発見するもの。むしろ、少数派の部分に注目すべきである。

2について、統計的な事実というのは、多数派の特徴などを掴みやすいとは思います。それはつまり顕在ニーズであって、潜在ニーズは掴みにくいと考えてられるからです。

3について、これは単なる統計的な事実からでは、潜在ニーズを見つけるのは困難だと考える。

しかし、統計から多数派のデータではなく、少数派のデータに注目し、その違いの理由を探る。さらに、その少数派のグループで統計を取る。その中でまた多数派、と少数派分けて調査する。こういったことを繰り返していけばもしかしたら潜在ニーズを発見できるかもしれない。

だが、もしこの統計の人数が膨大な場合は非効率的に思える。やはり、潜在ニーズを探る場合には、観察法が効率は良さそうである。

4について、観察法では消費者が言葉にできない思いを引き出すことが可能である。この潜在ニーズから得られる発想は、市場競争力が高い製品を作ることができるかもしれません。しかし、観察法も商品開発の一つの手段であり、必ずしも成功するわけではありません。さらに色々な手段でアプローチしていくことが必要です。