物語のメタ構造

塾の成績が絶賛急降下でテンション下がっているうちの子について、宿題でやっている作文をトイメンに座ってつらつら見ています。まあそう簡単ではないよ。みんながんばっているわけだからね。

ということで、お題はよくわかりませんが、「読書は間接体験だが価値がある」という文章を読み、あなたの考えを600字程度でまとめなさいという感じ。まあありそうな課題ではあります。

とりあえずうちの子がさらさら書き始めたのは、桃太郎の話。思いつきで書くなといつも言っているのですが。。。まあなんにせよ、桃太郎を読んでいると、いつの間にか自分が物語の中に入り込んでしまい、鬼ヶ島に行っている気になるらしい。直接体験と同じ効果を、しかも空想の場所でも経験できるとのこと(ちなみに、こんなに分かりやすくは書けてない。まあしょうがない)。読書の価値としてはよくわかります。

しかし300字ぐらいで書き終わってしまい、例をもう一つ足すという。いいと思うけど、どんな話にするの?と聞くと、以前映画で見たすみっこぐらし?の話とのこと。それはよく知りません。

どんな話かと聞くと、すみっこぐらしのキャラが、桃太郎とかの本を読んでいるうちに本当にその世界に入り込んでしまい、すったもんだするという話だという。で、なんとか最後は物語の世界を脱出するらしい。話としてはありがちではありますが、この例をここで出すんですか。。。ちょっと驚愕した次第。

うちの子がカリカリ鉛筆で文章を書いていくのを横目に、こちらも後で説明をするべく絵を描き始める(トップの画像は、このときに書いたものを改めていらすとやで綺麗にしたもの)。これわかっているのかな、、このオチはどうするつもりなんだろうと思いながら、図1として、「「桃太郎の物語」に入り込む私」。それから図2として、「「「桃太郎の物語」に入り込むすみっこぐらし」と、さらにその物語」に入り込む私」を書く。

当然のことながら、うちの子がそこまでわかって書いているはずもなく、桃太郎から連想して横滑りしたにすぎない。すみっこぐらしが物語に入り込むのが面白かったですでジャスト600字。終了となる。オチなし。

はいはいお疲れさんと思いながら、ここからこちらが書いた図を説明する。あなたが適当に選んだ2つの例は、本当はすごい構成になってたんだよ、メタ構造だよ、わかってる?それに子供で自覚的だったらあなた天才!ですよ。

天才!と言われてちょっと気を良くしたのかもしれないけれど、だからと言ってそれ以上の発展はせず。それよりも、さっき描いた図が子供の方に向けて逆向きに書いたのが面白かったらしく、それ自分もできるよと言われてしまいました。トイメンに座っていたので。そこじゃないんですね、、、もちろん鏡文字とかも面白いですけど。。。あとメタ構造ってメタモン?と言われました。それはそれで面白いけど、やっぱりちょっと違いますね。。

ということで夏休みとなっていきます。


2021年07月31日 | Posted in エッセイ | タグ: Comments Closed 

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