「くじらぐも」の話

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画像:http://blogs.yahoo.co.jp/atuatumama45/20691290.html

最近、うちの子が学校の教科書で「くじらぐも」を読んでいて、子供のころ僕も読んだなと思ったのですが、その後にテストがあったようで、一箇所間違ってバツでした。「『さあ、およぐぞ。』と言ったのは誰ですか。先生?こども?くじら?」というわけで、もちろん答えは「くじら」です。そこを「先生」に○をつけていました。

確かに、誰がそう言ったのかについては明確に書かれていないので、文脈や文間を読むことが大事になります。発話の直後には「くじらはすすんでいきました」ともあるので、そこから前の一文はくじらのものと考えることもできます。とはいえ同時に、子供の回答をみて思ったのは、先生がそう言ったとしても十分に読めてしまうし、子供がそう言ったとも読めてしまう。さらに、みんなでそう言ったとも読めるなとも思いました。

問題が良い悪いということではなく、いろいろ多様だなと思ったのと、その中でなお「くじら」を選択する大人的判断力がここは求められるなと思った次第で、うちの子はまだまだだなと思ったのでした。

ところが、そんな話をして子供をフォローしたところ、一言、「だって、クジラは雲だからしゃべらないでしょう?」と言われました。大人的判断力がなかったのはこちらでした。(というか、それを言ったらあなた・・・)

ついでに、同じタイミングで持って帰ってきた足し算のテストも1問間違っていて、あらあらと思ったのですが、聞くとこれまた説得的で驚いた次第。

「今、あなたは9冊の本を持っています。新しく3冊もらいました。何冊になったでしょう。」

足して12冊が正解ですが、うちの子は引いて6冊でした。理由はもちろん、もらった人があなたとは思わず、あなたが誰かにあげたのだと思ったからでした。

という話。

 

 


2016年11月25日 | Posted in エッセイ | | Comments Closed 

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