ワンオペと分業と


先日お昼にラーメンを食べに行ったところ、ちょっと早かったこともありスタッフも少なく、それでいて意外にお客は入っていて忙しそうな感じでした。とりあえず一人でカウンターに座る。

注文するとちょっと時間かかりますーと言われ、はいはいということでちょっと待ってラーメンを食べ、お会計の際にもちょっと担当がくるまで時間がかかりました。結局、最初にちょっと時間かかりますと言ってくれたお兄さんがそのまま会計まで来てくれて、今日は時間かかってすいません、と一言言われました。あ、いえいえ、どうもと言って店を出た次第です。

全体的にそんなに気にするほど遅れたわけでもないわけですが、ふと思ったのは、最後に一言すいませんと言ってもらえたのは、最初から最後まで同じ担当の人だったからだろうということでした。もし最後の会計の担当が別の人であれば、その人は最初の状況を知らないので、普通にお会計してもらって終わりだった気がします。それでも別に問題はないものの、一言言ってもらえたことで顧客満足は維持されたであろうことは確か。

ようするに、分業の課題もあるなということでした。分業してしまえば、そもそも効率化して時間が遅れることも無くなりそうですが、一方で別の作業で生じている課題や問題は見えなくなります。顧客側は一連のスクリプトとして食事を経験していますので、顧客満足という点では、そのスクリプトに対応できた方がいいかもしれません。

とはいえワンオペやスクリプト対応でスタッフを張り付けることは、別の問題を孕むでしょう。そうすると、今度は、分業しながらも全体の状況を把握できるような仕組みや、スタッフ教育が重要になりそうな気もします。いつも店舗全体を気にかけてと伝えるとか、あるいはインカムで必要情報を共有し合うとか、そんなこともあるのかもしれません。

ラーメン一つでも色々考えることはあるもので。


2022年10月15日 | Posted in エッセイ | | Comments Closed 

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