東京マラソンを考える

こんばんわ。3年の大倉です。

1−1。「目的」は何か

1−2。「顧客」は何か

1−3。顧客に対して、どのようにアプローチしたのか

以上の項目に対して以下の点でまとめました。

1.ランニングブームの架け橋

世界中の首都で開催されてきた大規模市民マラソンを日本の首都東京で開催することで、ランニングブームを生み出し、雑誌やテレビのランニング特集や、スポーツ用品メーカーのランニング関連の商品の売り上げ、国内各都市の大規模市民マラソンの企画・開催を促し、競技人口の減少の危機感に対する期待や陸上競技の財政に貢献した。また、「第30回オリンピック競技大会代表選手競技会」と並列した2012年の東京マラソンはレベルの高い選手を集めることができ、レースの質を高め、市民ランナーにとっても代表選考会に出場したという誇りをもたらすことができた。

2.高齢化社会のニーズに対する新しい価値の提示

日本の少子高齢化社会の進行が進み、消費市場において高齢者向けの商品やサービスは増している。その一方で、比較的健康な高齢者が増えてもいる。そうした現状では、これまでの医療や介護サービスといったありきたりの発想だけでは消費を獲得することは難しくなってきている。そのために、高齢者に対する新しい市場の開拓として、ランニングというツールが用いられた。東京マラソンによって特別に練習を重ねた人だけが走れるといったようなマラソンという敷居の高さを和らげ、ランニングを始める動機を提供した。またマラソン完走や東京マラソン出場という目標の提示により、モティベーションの創出や維持をもたらした。

3.社会的な人と人とのつながり

人間関係が希薄な街と言われる東京に人間的なつながりを取り戻させるべく、東京マラソンは、もちろんランナーは主役だが、これを支えるボランティアや沿道の観衆も同等にターゲットとして扱い、ボランティアによる大会の参加を魅力的なものとして大会前からPRを行うことや、東京マラソンと並行してさまざまなイベントを同時開催することで観衆も参加型のサポーターとして位置付けた。これにより新たな人間関係の形成と町会や自治会といった地域社会の再生に貢献した。

4.スポーツツーリズムへの貢献

都内・国内に留まらず、外国人ランナーや観光客の誘致にもつなげるために、都外・国外のランナーに対する観光PRとしてマラソンコースを都内の観光名所を巡るものにしたことや、マラソンエキスポにおける選手受付の実施や、コース沿道の自治体がブースを出展することで、より多くのランナーに宿泊の誘導や都内の観光名所や特産品の PRを行うことを可能とした。そして国際的な知名度を高めるためにも、インターネットでのエントリーの受け付けや、海外大会のエキスポのブースでも受け付けるようにし、さらに、ワールドマラソンメジャーズへの加入や市民ランナーの派遣交流を行った。また大会日程が 2月に設定されているのも観光産業が閑散期になっている時期を狙ってのものである。

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