お、いいじゃん、花を買おう!

こんにちは、3年の町田です!
5月9日は母の日でしたが、皆さんはどのように過ごしましたか?カーネーションなどの花束を花屋で買ってプレゼントした人もいるのではないでしょうか。
今回は先日テレビで見た、ある花屋のインストア・マーチャンダイジングについて紹介します✿


(エキュート品川店 公式ホームページから引用)

「青山フラワーマーケット」という花屋はご存知ですか。名前を聞いてピンとくる方は多くないかもしれませんが、国内外に117店舗ありそのうち100店舗以上が駅ナカ・駅チカのビルに多く店舗を構えています。都立大南大沢キャンパスの近くだと、多摩センター駅や橋本駅近くのショッピングビルの中にもあります。

ここで、皆さんが花屋で花を購入する時を思い浮かべてください。
部屋に日常的に花を飾って、潤いある豊かな暮らしを営んでいます!といった人もいるかもしれませんが、そう多くはいないでしょう。(少なくとも私は、そんなお洒落な暮らしは送っていません…)
多くの人は母の日や父の日といった季節のイベントや、誕生日や結婚式といった記念日などの“特別な日”に、「〇〇の花を、〜〜くらいのサイズの花束で買おう」といった“目的を持って”購入する場合が多いと思います。花・花束は製品関与は低くとも、購買状況関与は高くなりやすい商品であると言えるでしょう。

しかし青山フラワーマーケットではこういった目的買いではなく、製品関与や購買状況関与が低い顧客が自宅用に買ったり、または衝動購買をするように促すインストア・マーチャンダイジングを行なっています。


(フレル・ウィズ自由が丘店 公式ホームページから引用)

写真からも分かるように、店舗では内装やカゴは焦茶色で統一しており、花は種類ごとや色ごとにまとめて配置されています。私が実際見に行ったミウィ橋本店では、ピンク色の花束・ブーケの下にピンク色のクロスを敷くことで一層色のインパクトを強めていました。
これによって強い刺激要因を形成し、消費者の注意を花に向けることで製品関与を高め、購入を促すことが可能になっています。

他にも外観に気を遣った取り組みとして、店内には花を保管するための冷蔵庫を設置していません。そのため生花を早く売り上げる必要があるので、既にブーケとして加工された花束を販売しています。これによってたまたま仕事終わりなどで駅ナカ・駅チカに立ち寄った人も製品を手に取りやすく、購入しやすいようになっています。
ミウィ橋本店でも、駅ビルに入ってきた人やエスカレーターを降りてきた人が店頭の花とブーケに惹きつけられ、そのまま入店していく人が多くいました。また購入にまでは至らなくても、様々なブーケを手に取って見る人もいました。これは普通の生花ではできない消費者行動ですよね。
また、花瓶がなくても飾れるミニブーケや、それを入れるのに適した小さめのグラスを販売することも、消費者が自宅用に気軽に花を購入したり、衝動購買をすることに繋がっています。

駅ナカ・駅チカといった立地条件を生かし、外観に気を遣って消費者を刺激し、目的買いだけでなく衝動購買を促すインストア・マーチャンダイジングをしていることが分かりました。実際に店舗で見て、私も部屋に花を置きたくなったので、まずは花を置くスペースを作るための模様替えから始めます!^^

【参考】
がっちりマンデー!!(TBS放送、2021年5月9日放送)
青山フラワーマーケット公式ホームページ https://www.aoyamaflowermarket.com/category/SHOP/ (最終閲覧日:2021年5月11日)

近所で買える無印良品

皆さんこんにちは!3年の小堀です。
近頃は急に暑くなり始め、早くも夏バテしそうな勢いですが、頑張っていきたいと思います。

 

さて、本日はふらっと立ち寄った近所のローソン店内が変わり果てていたということをご紹介します。
まずは、こちらの画像をご覧ください。

(著者撮影)

こちらはローソンに入って最初に目につく棚となりますが、なんと、棚一面が無印良品の商品で埋め尽くされています。無印良品ではおなじみのカレーをはじめとした食品に加えて、小物や雑貨、靴下などの衣類まで毎日のくらしに必要な幅広い商品を取り扱っていました。

 

実は、無印良品は過去にファミリーマートとタッグを組み、その期間は1980年代初頭から約40年も続きましたが、売り上げが伸び悩んだことで、2019年1月末にこっそりと終了しています。そうした中、2020年6月より無印良品の商品を実験的にローソン店頭で販売し始め、順調に店舗数を拡大し、今年5月末までに100店舗となる予定だそうです。では、無印良品はローソンに乗り換え、どのような戦略を狙っているのでしょうか?

(公式サイトより)

まず、考えられるのが、無印良品の世界観を体験してもらうということです。無印良品の店舗に足を運ぶ顧客は、圧巻の品揃えと垣間見えるコンセプトのもとで、商品を見て買い物を楽しんでいるそうです。つまり、最初にお見せした画像のように、商品をただコンビニに並べるのではなく、ローソンの棚一面を無印良品の商品で固めることで、無印良品の世界観を体験してもらいたいという狙いがあると考えられます。この点はファミリーマートとタッグを組んでいたときの反省点も生かしていることでしょう。

 

そしてもう一つが、販路の拡大です。今般の新型コロナウイルスを背景にリアル店舗では休業が相次ぎました。そのため、無印良品は昨年からAmazonや楽天での販売を開始し、自社以外での販路拡大路線が続いています。コンビニ販売もその一貫と考えられ、アフターコロナでは、わざわざ遠くの自社店舗まで足を運ばず、身近なコンビニで気軽に購入する層が増えることを想定しているのではないでしょうか。

 

このように、無印良品は、一度諦めたコンビニとのタッグに再チャレンジし、時代に合わせた販路ならびに販売設計を行っています。特に食品系に関しては需要があると感じ、ローソンに無印の商品が置かれてから数日で品切れになるというケースも見られました。また、ローソンとの商品の共同開発も行っていくとのことで、今後の動向にも随時注目していきたいです。

(著者撮影)

【参考文献】
無印良品公式サイト

舞台はファミマからローソンへ!コンビニの「無印販売」は成功するか|ダイヤモンド・チェーンストア オンライン

ファミマ、「無印良品」の販売終了|日本経済新聞

ローソンが「無印良品」の取り扱い開始、生活雑貨を最大500品目販売|FASHIONSNAP.COM

近所で買える暮らしの良品。ローソン限定店舗で「無印良品」を展開中!|ローソン公式サイト(ローソン研究所)

出版社系漫画アプリNO.1の秘訣

こんにちは。3年の小林です。

突然ですが皆さん、漫画は読まれますか。僕は漫画が好きで昔からよく読んでいるのですが、今回はそんな漫画業界で近年勢いがある“漫画アプリ”に関する話題を取り上げます。一口に漫画アプリと言ってもその種類・数は非常に多岐に渡りますが、そんな中で私が注目したのは「少年ジャンプ+」です。

 

「少年ジャンプ+」は2014年から集英社が配信を開始したアプリサービスで、そのサービス内容は「週刊少年ジャンプ」等集英社が発行する漫画雑誌の電子版の定期購読サービス、過去に「週刊少年ジャンプ」に連載されていた人気漫画の掲載、「少年ジャンプ+」オリジナル作品の掲載等があります。

今回、私が調べた中でジャンプ+のサービスには他の漫画アプリのサービスと比較して特徴的な点が2つ見られました。

 

1つ目は、フリーミアムの「フリー」部分の大きさです。

まず前提として、殆どの漫画アプリは「基本無料・一部課金コンテンツあり」という「フリーミアム」の形式でサービスを行っています。今回着目したのは、その無料部分です。キャンペーンを除き、小学館の「サンデーうぇぶり」では各漫画の第1話~3話まで無料、講談社の「マガポケ」では各漫画の初期エピソード(3~5話分)無料といったように、多くの漫画アプリでは各漫画の第1話から数話分を無料で公開し、それ以降を有料アイテムや広告閲覧(回数制限あり)によって読むことが出来るシステムを採っています。

それに対し、「ジャンプ+」では「初めて読む漫画は1回限り全話無料」としており、無料でその日のうちに第1話~最新話までを読むことが出来るようになっています。この点について細野編集長は「まずは漫画を多くの人に読んでもらうことが大切だと考えた」と説明しています。課金分や広告からの収入に頼るよりも、まずは「面白いマンガが載っている場所だという認識」を広める狙いがあります。

 

2つ目は、ユーザーと共に価値創造を行うシステムです。

ジャンプ+は昨年11月、「インディーズ連載枠」を創設しました。これは集英社が配信している別のアプリサービスである「ジャンプルーキー!」においてアマチュアのユーザーが投稿した漫画作品の中から「ジャンプ+連載争奪ランキング」で1位を獲得した作品が、ジャンプ+で実際に連載されるというシステムです。

この企画の特徴は、誰でも作品を投稿する事ができ、ランキングは読者による閲覧回数で決まるという点です。つまり、アプリのユーザーが自らの手で新たな作品を作り出し、他のユーザーが自身の手で連載される作品を決め、集英社は作者に原稿料を支払うというユーザーと出版社との連載作品の「共創」の形がここには出来上がっています。これからのデジタル時代のマーケティングにおいて重要とされる「顧客との価値創造」が意識された取り組みだと感じました。

 

以上の様に、「ジャンプ+」では「ジャンプは真っ先に新しいことをやろう」というジャンプの気風に沿った革新的な取り組みが為されています。その甲斐もあって、現在出版社系漫画アプリでアクティブユーザー数はNO.1であり、「SPY×FAMILY」や「怪獣8号」といった人気作も次々生み出しています。皆さんも是非お気に入りの作品を探してみてください。

 

参考:少年ジャンプ+|人気オリジナル連載が全話無料!の最強WEBマンガ誌 (shonenjumpplus.com)

漫画アプリ「少年ジャンプ+」に“個人連載”枠 ネームチェックなし、読まれた分だけボーナスも – ITmedia NEWS

目標は鬼滅超え。大ヒットを生み出す「少年ジャンプ+」 SPY×FAMILY・怪獣8号 – Impress Watch

食べて!

 

こんにちは!3年の鮎澤です。

 

緊急事態宣言の延長も発表され、なかなか思うように行動できない日々が続いていますね。休業や時短要請など、飲食店への影響もますます大きくなっていると思います。そこで今回は、飲食店を少しでも助けられるかもしれない、フードシェアリングサービスについてご紹介します。

「TABETE(タベテ)」というアプリをご存じですか?最近いくつかのメディアでも紹介されていて、耳にしたことがある方もいるかと思います。これは、2018年に株式会社コークッキングが開始したサービスで、まだ安全に食べられるけれど店頭で売り切ることは難しい、廃棄の危機にある商品を、アプリユーザーにお得にレスキュー(購入)してもらう、お店の“「食べて」を食べ手につなぐ”コンセプトでつくられています。

現在利用者は増加しており、登録店舗は1500店舗、ユーザーは36万人を超えています(2021年3月現在)。2021年1月には、マッチング件数(出品された商品が購入された件数)は8000件を超え、1ヶ月で約4.1トン相当の食品ロス削減を実現しました。また、マッチング率(出品された商品の総数に対する購入された商品数の割合)も過去最高を記録し、都内の一部地域(池袋駅や渋谷駅など)では、8割を超えています。このサービスの普及には、コロナによって飲食店の困窮が目に見えてわかるようになったことや、近年の環境への関心の高まりが関わっていると考えられます。

ユーザーは、登録したら現在地や駅名から周辺で助けを求めているお店を検索し、アプリ内で決済します。そして、指定時間にお店に受け取りに行き、レスキュー完了という流れです。商品の購入代金はかかりますが、利用料や登録料などはなく、掲載商品はすべて250~680円と決められています。たとえば、1000円分相当のパンの詰め合わせや、ブッフェで余ってしまった惣菜、和菓子などがあります。商品をお得に買えるだけでなく、食品ロスの削減にも貢献できるのがいいですね。

       

飲食店は、初期費用と販売手数料(一食あたり150円)は必要ですが、月額掲載費用などはなく、本来であれば廃棄となってしまったであろう食材も利益に還元することができ、廃棄食材の処理コストも削減できます。そのため、食品ロスを防ぐために仕入れを減らし、結果的に販売機会を逃してしまうといったケースも避けることができます。また、環境に配慮しているエコフレンドリーなお店としてのイメージ向上や、アプリを通しての新規顧客の獲得にもつながります。

 

近年では、さまざまな自治体との連携も進めており、SDGsの一環である「フードロス削減」や、飲食店・生産者への支援、事業や店舗数のさらなる拡大を目指しています。しかし、まだまだ導入されている地域が少ないのが現状です。食材を無駄にせず、私たち消費者の食の多様な選択肢にもつながるこのサービスが、今後どのように展開されていくのか注目したいと思います。

ぜひみなさんも、飲食店の「食べて!」に応えてレスキューしてみてはいかがですか?

 

 

【参考文献】

TABETE – 食品ロスを削減するエコでお得なテイクアウトサービス

TABETE|エコにお得にテイクアウト | 株式会社コークッキング (cocooking.co.jp)

 

「見かけない」という戦略…?

こんにちは!三年の阿部です~!

皆さん面白い投稿をなさってて毎回勉強になります!

 

今回は味の素の「スチーミ― Steam me」を紹介したいと思います。

この商品を昨年Youtubeの広告で知り購入を検討していましたが、通販で送料をかけて買うほど…でもなく、近所のスーパーに入荷されるのを待っていました(笑)

そして先月、たまたま購入できたので調理しました!その時の体験も踏まえつつ、ターゲット層の確認、マーケティングの戦略等を見ていこうと思います。

 

この商品は豚チャーシューと鶏チャーシューの二種類を展開している「圧力スチーム調理パウチ入り合わせ調味料」です。これは味の素が特許出願中の「圧力スチーム料理パウチ」という新技術を用いた商品で、レンジでチンするだけで簡単に圧力鍋と同じようなことができるという優れものです。この商品も厚めな豚の肩ロースを用いるのですが、芯まで火が通っており肉もある程度柔らかく仕上がっていました!

このような画期的な商品にもかかわらず中々スーパー等の店頭では見かけないという謎の戦略……ということでSTP分析、4P分析を通してポジションや戦略を確認していきます。

STP分析:セグメントは調理時間が短時間化している現代人の中でも、食に対する充実感や満足度を高めたい消費者と中心としています。ターゲット層としては「仕事や家事で忙しく過ごすイマドキの生活者」を挙げており、商品の特性と併せて考えても適切な層だと考えられます。ポジションは新技術を用いた、より簡便に品数を増やせる調味料商品という新たなものといえます。

4P分析:値段はアマゾンで280円+送料なので通常の調味料と比べ、かなりの高価格といえます。値段に糸目をつけず、商品の新規性や特異性に目を向ける感度の高い消費者へネット販売やネット広告を主とした流通、販売促進を行っています。逆に店舗では1都9県でしか販売しておらず、見かけないということを逆手に取った流通戦略かもしれません。商品を使う手順に関してはシンプルで、けがをする危険もほとんどないため子供にも安心して調理を任せられます。

この分析をするとポジションも踏まえた売れそうな商品と言えそうですが、実際はそこまで市場に流通しているとは言い難いと思います。まだ販売して二年目ですし、市場の反応を見ているのだと思いますが、近所のスーパー等で商品を見かけないだけで関与が高い人でも購入意思が減りそうなものです。何より商品が二種類しか展開されておらず、チャーシューしか作れないというのも痛い点です。簡便に調理ができる圧力パウチであるからこそ、普段は下ごしらえに時間がかかる魚料理や煮物などの材料さえそろえれば手軽にでき、お腹に溜まる一品を手軽に調理できれば商品の特性的にも購買者が増えそうです。

またこのラインナップの薄さを考慮してか、味の素が運営しているレシピサイト「味の素パーク」では多数のアレンジレシピを掲載しています。チャーハンや豚丼、野菜炒めなどのレシピを掲載し少しの工夫で商品を様々な形にアレンジできることをアピールしています。シンプルな商品だからこその強みを生かした販売戦略も行っていますから、これからの商品展開に期待したいですね。

 

参考資料

2020_01_09_01.pdf (ajinomoto.co.jp)

スチーミー 豚チャーシュー用|商品情報|味の素株式会社 (ajinomoto.co.jp)

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「スチーミー 豚チャーシュー用」の人気レシピ 7件|レシピ大百科(レシピ・料理)|【味の素パーク】たべる楽しさを、もっと。 (ajinomoto.co.jp)