どうして鳥獣戯画?

こんにちは、3年の町田です。6月に入ってすっかり気候も夏らしくなりましたね〜。

今回は「鳥獣戯画」を用いたグッズやロゴについて、消費者行動の視点を踏まえた考察を交えて話していきます。

東京国立博物館で開催されている「特別展 『国宝 鳥獣戯画のすべて』」はご存知ですか?この展覧会は開催される前から話題になっており、チケットが販売されるや否や即完売するほどの人気っぷりです。SNSでは鳥獣戯画展に行った人の感想や写真を目にしましたが、彼ら全員が「元から芸術に造詣があって、鳥獣戯画に興味がある人」とは言えません。実は、鳥獣戯画展で販売されているグッズを目当てに来場する人も多いんです!



ビビッドな配色で現代的なグッズから、すみっこぐらしとコラボしたパステルカラーの可愛いグッズまであります。

鳥獣戯画展以外にも、鳥獣戯画をモチーフにしたグッズは多く販売されています。


ミッフィー誕生65周年を記念したミッフィーとのコラボ商品が販売されて、デザインのシュールさ・可愛さが話題になっていました。また過去には、文房具を販売するプラス株式会社から、鳥獣戯画をデザインした文房具も販売されています。こちらも本来の白黒の鳥獣戯画とは異なり、現代風にカラフルかつユニークにデザインされており、女性を中心に売れたそうです。

鳥獣戯画のデザインはグッズだけでなく、ブランドのロゴにも使用されています。

こちらのロゴは「いちびこ」という、いちごスイーツの専門店のものです。「盗みたくなるほど絶品のいちご」をテーマとして、美味しいいちごを持ち出そうとしている鳥獣戯画のうさぎがデザインされています。

このように展覧会やそれ以外でも、鳥獣戯画のデザインは多くのグッズやロゴに用いられています。しかしなぜ、数ある日本の芸術作品の中でも鳥獣戯画なのでしょうか?

理由の一つには、鳥獣戯画が本来持つ、墨一色で描かれ美しく躍動感がありながらも簡素な作風があると考えます。それゆえに汎用性が高く、現代風にポップなデザインにしても映えますし、コラボ商品でも他のキャラクターを損なわないデザインが可能になっています。芸術に興味のある人は勿論、興味のない人でも欲しいと思えるグッズを提供できるのです。

そしてもう一つ、鳥獣戯画の知名度の高さが大きいと考えます。鳥獣戯画は誰もが知っている芸術的価値が高い日本の作品です。それをモチーフにしたグッズを持っている人を見ることで、「センスがある人だ」と推論する人や、更には審美眼や教養という文化資本を持っているという印象を持つ人もいるでしょう。

また鳥獣戯画をブランドのロゴに使用することで、そのブランド自体は知らなくても鳥獣戯画を知っている人は多いのでロゴを認知するきっかけになり、そこから客を惹きつけ、ブランド認知が高まることに繋がることもあるでしょう。
事実私も先日、鳥獣戯画のロゴに惹きつけられて「いちびこ」を知り、いちびこの製品を購入しました🍓

日本には勿論、世界中には現代でも多くの人に知られ、愛される芸術作品が多くあります。そういった作品を使った商品やロゴ、広告は今後も多く登場すると思うので、注目していきたいです!

【引用・参考】
特別展「国宝『鳥獣戯画のすべて』」公式ホームページ https://chojugiga2020.exhibit.jp/goods.html
Marimocraft Original Goods 公式ホームページ 「ミッフィー×鳥獣戯画コラボグッズ」 https://marimocraft.co.jp/miffy2020/
プラス株式会社公式ホームページ ニュースリリース「「<数量限定>アートコラボ 鳥獣人物戯画柄文具」 6種を発売」https://www.plus.co.jp/news/202011/0004061.html
いちびこ 公式ホームページ https://ichibiko.jp/

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