原作改変で成功!?

こんにちは。3年の源です。

皆さんは漫画の実写化についてどう思っているでしょうか?特に何も思わないという方もいれば、「好き」もしくは「嫌い」という方もいるのではないでしょうか。僕自身は、あまり実写化に良い感情は持っていないのですが、そんな中でも好きな実写化作品があります。それは『岸辺露伴は動かない』です。

この作品は荒木飛呂彦先生の作品である『ジョジョ』シリーズのスピンオフ作品であり、岸辺露伴は第4部に出てくるキャラクターです。そんな『ジョジョ』シリーズの特徴は「スタンド」と呼ばれる異能力によるバトルや、癖のある言動・服装など様々あります。『岸辺露伴は動かない』は『ジョジョ』と同じ作品構造でありつつ、より不思議や怪奇現象にスポットを当てた作品となっています。

『岸辺露伴は動かない』は実写化作品には珍しく成功したと言える作品で、映画化までされました。成功の要因は何でしょうか?理由は様々かと思いますが、そのうちの一つは原作改変かなと思います。原作改変は通常ならば忌み嫌われる行為ですが、『岸辺露伴は動かない』ではそれが功を弄した結果となっています。

その最たる例が「スタンド」の不描写です。原作では人型の守護霊のように描かれている「スタンド」は、ドラマ内では「ギフト」や「神からの贈り物」として目に見えない形で表現されており、違和感を強く感じないようにされています。また主要人物に原作では1度しか人物を添えるなど細かい点で改変が行われています。これらの改変で『岸辺露伴は動かない』を見る際の前提知識を減らし、すんなりと受け入れやすいようになっています。

つまり「岸辺露伴は動かない」の実写化が成功した理由は、原作の完璧な再現を諦め、作品を多くの人に受け入れやすい再解釈されたものにしている点ではないでしょうか?

長々と書きましたが非常に面白い作品なのでぜひ見てみてください。

【参考文献】

https://www.nhk.jp/p/ts/YM69Q8456J/