第13章 デジタル経済下のブランド・コミュニケーション(3年 徳尾)
本章は、デジタルの進展に伴うブランド・コミュニケーションの転換についてまとめられている。その背景として、①インフラそのものの変化、②消費意識と購買行動の変化、③企業のブランド・コミュニケーション・レイヤーの変化という3つの要素が挙げられている。
①インフラの変化についてまとめる。デジタル・コミュニケーションをつかさどるインフラとして、従来はテレビ、CMといったマスメディア中心だったが、近年は生活そのものにデジタルが浸透してきている。スマート家電の登場やAI技術の発展のように、生活の場にデジタルテクノロジーが介在するようになり、コミュニケーションのあり方が見直されるようになった。このような近年の流れから、ブランド・コミュニケーションは、広告やSNSによる情報発信だけではなく、製品・サービス・ブランド体験そのものの設計を工夫し、ユーザーとの接点を持ったり、企業の社会的な行動を示したりすることでブランドを形成するようになってきている。
②消費意識と購買行動の変化についてまとめる。デジタル技術の進化は、生活者の意識や行動に大きな変化をもたらしているという。その実例として三つ挙げられている。一つ目は、所有の変化だ。かつてのモノ中心の価値観からサービスの提供を通じた価値創造、すなわちコトの価値を重んじる考え方が浸透してきている。二つ目は、「社会性消費」の進展だ。震災復興のために商店街の商品を積極的に購入するといった、共感する理念に投資する人が増えている。三つ目は、「非線形型購買行動」の進展だ。近年は、購買の意志決定にAISASモデル(attention, interest, search, action, share)という消費行動の中に「調べる」、「共有する」といった消費者自ら情報を探し、他者に共有するプロセスが組み込まれている。以上の変化から、顧客ごとの接点や興味に応じたプロセスを経た、より柔軟で動的なブランド設計が求められるようになっている。
③企業のブランド・コミュニケーション・レイヤーの変化についてまとめる。インフラの変化、生活者意識の変化によって、企業の情報発信方法も変化しているという。そのうちの一つとして「社会価値アプローチへのシフト」が挙げられる。これは、従来は感情に訴えた情緒価値アプローチが主流であったが、近年は“ブランドが社会に対してどのような姿勢や理念を持つのか”という社会価値へのアプローチも積極的になっているという。これより、消費者がメッセージ性をより重要視しているということが読み取れる。
以上より、デジタル技術の発展は、デジタル技術そのものの変化だけでなく、消費者の行動やそれらをターゲットとする企業のアプローチにまで大きな影響をもたらしているということがわかる。かつてのような一方向で完成された情報を届ける静的なものだけでなく、生活者とともにブランドを作り上げていくより動的で柔軟な営みへとシフトしている。
本章を読んで、自分自身の買い物の仕方を振り返った。高校生の頃はテレビCMを見て「なんとなくいいな」と思って買っていたものが、最近はSNSで徹底的に調べて、納得してから購入するのが増えているような気がした。「デジタル経済」という言葉は難しく聞こえるが、実は私たちの日常に溶け込んでいるのだと感じた。これからは、企業が発信する情報と自ら取りに行く情報の両方のバランスを考えながら、商品を購入する必要があるのだと改めて感じた。









https://image.itmedia.co.jp/newsより引用


