鮮度管理

 『ゼミナールマーケティング入門 第2版』(日本経済新聞社、2013年)には、鮮度管理の事例としてカルビーのポテトチップスが出てきます。ポテトチップスは、店頭にずっと置いておかれると、油が回っておいしくなくなってしまう。そこであるときから、カルビーは、ビジネス上の指標を売上から鮮度に置き換えたーー鮮度(による)管理の始まりです。

 鮮度が大事だと言うことではなく、鮮度をビジネス上の指標にすると言うことが大事だろうと思います。通常、ビジネス上の指標は売上でしょう。ポテトチップスであれば、どれだけ店頭に押し込めるかが重要になる。けれども、店頭に押し込めば押し込むほど、鮮度は悪くなります。短期的に売りは立ちますが、味は落ち、長期的には顧客離れを誘発しそうです。
 一転して、鮮度をビジネス上の指標にした場合、押し込みはむしろ鮮度を下げる悪手とみなされるでしょう。むしろ、鮮度を保つための小ロット配送というアイデアが重要になってきます。あるいは、実販売の見込みと生産を連動させる重要性が増すため、小売店と密な連絡が必要になってきます。関係性の構築が重要になるという話につながるところです。

 そんなこんなでマーケティングを考える上で欠かせない鮮度管理のアイデアですが、実際問題として、どのくらいの回転を前提にしているのかということは興味のあるところ。ふと、トロントでポテトチップスを見て気づいた製造月日と販売日を見てみましょう。こちらでは定番のLays。どこにでも売られており、おそらく回転も速い。フリトレーによって販売されており、ジャパンフリトレーは現在カルビーの子会社だったりします。

 February 7 – April 21とあるので、たぶん、2月7日に作られ、賞味期限が4月21日までということですかね。買ったのが3月1日ですので、3週間強、店頭に置かれていたことになります。鮮度管理、どうかな。。。

 さて、ポテトチップスをコンビニやスーパーで調べてみると面白そうです。


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